手のひらサイズの小さい体に丸っこい姿が
何とも愛らしいハムスターは、キヌゲネズミ
亜科に属する齧歯類24種の総称でペットとし
て知名度の高い動物です。
あまり鳴き声を上げない事や限られたスペース
内で飼育出来る事から集合住宅や賃貸物件でも
飼いやすく、ペットとしての小動物といえばハ
ムスターを思い浮かべる方も多いのではないで
しょうか。
しかし
体が小さいが故に注意するポイントがいくつも
あり、ほんの些細な体調不良が命を脅かす事に
なる恐れもあります。
そこで今回ハムスターの
- ハムスターの選び方
- 用意する物
- 餌
- 温度管理
- 飼育の基本
- 歯切り、爪切り
- 清掃
- ハムスターの気持ち
- ハムスターと旅行
- 病気、ダニ対策
- 寿命
- お別れ
- 注意点
などをご紹介します。
ハムスターの選び方
ハムスターの様な小動物は病気の治療が難しく、
1度発病してしまうと命に関わる事態になる事も
珍しくありません。
病気の主な原因としては不適切な飼育環境や、
ペットショップで迎えた個体が既に疾患を抱
えていたという事が考えられますが、
野生下で被捕食者であるハムスターは不調を
ギリギリまで隠そうとする習性があり、少し見
ただけではあまり分かりません。
少しでも長く共に過ごすためには健康で元気な
個体を選ぶ必要があり、きちんと細かくチェッ
クする事が大切です。
ハムスターの選び方や、優良店の選別方等は、
こちらに詳しくまとめたのでご覧ください。
用意する物
⇒ ケージ
ケージの種類
ハムスターを飼育する際に最も重要なアイテム
が、お家となるケージです。
様々な物が販売されている為悩み所ですが、
種類によってメリット・デメリットがありそれ
ぞれの特性を知っておく必要があります。
ケージについて、こちらに詳しくまとめたので
ご覧ください。
「ハムスターのケージでお悩みの方必見!!おすすめを紹介!!」
おススメのケージ
ケージ選びの基本は広く安全な事です。
幅広いサイズ展開やシンプルで危険が少ない作
り、観賞のしやすさからもハムスターを飼育す
る際は水槽タイプのケージをおススメします。
水槽タイプのメリットや注意点を、こちらに詳しく
まとめたのでご覧ください。
「ハムスターの飼育はケージより水槽がいい?良さや注意点を紹介!!」
手作りケージ
様々なタイプのケージが販売されていますが、
自分で手作りする事も出来ます。
材料費も安く、作り方もそこまで難しい工程が
無いのでチャレンジしやすいのではないでしょうか。
ハムスターの家やケージの作り方について、
こちらに詳しくまとめたのでご覧ください。
「ハムスターのケージを手作りしたい方必見!!作り方を紹介!!」
⇒ 床材
ハムスターを飼育するケージの床には床材を敷
く必要があります。
野生下のハムスターは地下に巣穴を掘って生活
していたので、床材を敷く事により自然の環境
に少しでも近づける事が出来る他、ケガ防止や
防寒対策、衛生対策など床材は様々な役割をし
ています。
床材の種類やおススメについて、こちらに詳しく
まとめたのでご覧ください。
⇒ トイレ、トイレ砂
ハムスターは排泄物により自分の臭いが強くなる
と天敵に見つかる危険性がある為、基本的には決
まった場所でトイレをします。
トイレやトイレ砂を設置すると掃除が楽なので、
是非ケージ内に置いてあげましょう。
またトイレ砂は誤飲の恐れがある為、固まらない
タイプの物がおススメです。
⇒ 巣箱
野生下のハムスターは地下に巣穴を掘り、1日
の大半をその中で過ごしています。
その為飼育下では巣箱の中が最も落ち着き、
睡眠・食事・子育て等重要な事をする場所でも
あります。様々な商品が販売されていますが、
清潔に保てる物を選びましょう。
⇒ 給水器
ハムスターの主な生息地は乾燥地帯なのであま
り多くの水を必要としませんが、水分不足によ
る脱水は深刻な事態なので常に新鮮な水を飲め
るようにしておく必要があります。
活発に動き回る動物なので、ケージに固定出来
るボトルタイプの給水器を設置しましょう。
⇒ 餌箱
餌を入れる餌箱は、活発に動くハムスターが
ひっくり返さない様に重さのある陶器製の物
を設置します。
陶器製だと洗いやすく清潔で、餌箱をかじら
れる心配もいりません。
⇒ 回し車
野生下のハムスターは数キロの距離を一晩中走
り回る程運動量が多いので、ケージの広さと共
に回し車の設置も重要な事です。
運動不足は肥満だけではなくストレスの元とな
るので、個体に合ったサイズの回し車を必ず用
意します。
⇒ 遊び場
ハムスターは砂遊びが大好きなので、砂場を
設置すると喜んで遊びます。
砂遊びは体に付いた汚れを落とすのにも役立
つので、綺麗好きのハムスターには持って来
いですよ。
また野生下では
地下迷路の様な巣穴を掘って生活しているので、
狭いトンネルや迷路も興味津々で探検します。
迷路やトンネルは自宅にある不要な物で簡単に
作る事ができるので、是非チャレンジしてみて
下さい。
ハムスターの迷路作りについて、こちらに詳しく
まとめたのでご覧ください。
餌
成体
ハムスターといえばヒマワリの種を思い浮かべ
る方も多いと思いますが、種子類は脂質やカロ
リーが高い為あまり与えてはいけないのです。
嗜好性が高く喜んで食べてくれますが、健康の
事を考えてペレットと野菜を主食にしましょう。
ハムスターの餌について、こちらに詳しくまとめたので
ご覧ください。
赤ちゃん
ハムスターの赤ちゃんのお世話は難しく、下手
に手を出すと親が子供を食べてしまう「子食い」
という悲しい事にもなりかねません。
ハムスターの赤ちゃんの餌や育て方について、
こちらに詳しくまとめたのでご覧ください。
「ハムスターの赤ちゃんにはどんな餌がいいの?育て方を紹介!!」
温度管理
ハムスターは寒さや極度の暑さに弱く、気温の
変化も苦手とします。
夏の暑い室内では夏バテをする恐れがあり、
冬場室温が10度を下回ると疑似冬眠という仮死
状態になってしまいます。
この状態になってしまうと非常に危険で、冬眠
からそのまま目を覚まさず死んでしまう事も少
なくありません。
ハムスターの温度管理や防暑・防寒対策について、
こちらに詳しくまとめたのでご覧ください。
「ハムスターが冬眠したら飼育環境は赤信号?適切な飼育環境は?」
「ハムスターにヒーターを使う時期はいつからいつまでがいい?温度は?を紹介!!」
飼育の基本
単独飼育
ハムスターは縄張り意識が強く、野生下では広
いテリトリーに単独で生活しています。
その為縄張りを侵す動物は例え同種であっても
容赦なく攻撃し、逃げ場のないケージ内ではど
ちらか一方が死ぬまで争い続けます。
ハムスターを飼う時は単独飼育を基本としましょう。
ハムスターの共食いについて、こちらに詳しくまとめた
のでご覧ください。
散歩
ハムスターは非常に運動量が多く、ケージ内だけ
の生活では運動不足にならないか心配になる方も
少なくないと思います。
しかし
ハムスターにとっての散歩とは、自分の縄張内に
侵入者がいないか確認するパトロールであり、人
間が考える様な「運動不足解消」や「遊び」とは
全く違うのです。
ハムスターの散歩について、こちらに詳しくまとめた
のでご覧ください。
「ハムスターと散歩したい方必見!!散歩させて問題ない?を紹介!!」
脱走
ハムスターはケージ内の飼育グッズやアクセサ
リーを使って脱走を繰り返す名人です。
また学習能力がある為1度脱走に成功すると何度
も繰り返し、小さな体で様々な場所に潜む為中々
見つかりません。
ハムスターの脱走について、こちらに詳しくまとめた
のでご覧ください。
「ハムスターが脱走して見つからない!!捕獲方法や脱走したがる理由を紹介!」
歯切り・爪切り
歯切り
ハムスターは齧歯類特有の一生伸び続ける前歯
を持っています。
適切な飼育環境では食事や歯ぎしりにより自然
に削れていますが、何らかの理由により歯が伸
びすぎてしまうと不正咬合をおこし、栄養障害
など深刻な状況になる恐れがあります。
ハムスターの不正咬合や歯を切る注意点等を、こちらに
詳しくまとめたのでご覧ください。
「ハムスターの歯は切らないとどうなるの?切る方法を紹介!!」
爪切り
ハムスターの爪は人間同様常に伸び続けています
が、通常トイレ砂や床材、砂場を掘る事で自然に
削れ爪切りの必要はありません。
しかし場合によっては爪が伸びすぎる事があり、
放置するとケガの元となってしまいます。
ハムスターの爪切りについて、こちらに詳しくまとめた
のでご覧ください。
清掃
お風呂
ハムスターは基本的に綺麗好きの動物の為、
自分で毛繕いをして清潔に保っています。
元々乾燥地帯に生息していた動物の為水に弱く、
お風呂に入れるとストレスや風邪の原因となり
弱ってしまう恐れがあります。
point !
臭い対策として砂遊びやブラッシング等をして、
排泄物等の汚れが付いてしまったら拭き取ると
良いでしょう。
ハムスターのお風呂について、こちらに詳しくまとめた
のでご覧ください。
「ハムスターはお風呂に入れていいの?気になる臭いの対策方法を紹介!!」
ケージ
ハムスターを飼育するうえで、ケージ内を清潔
に保つ事はとても重要な事です。
不衛生なケージで飼育すると病気や臭いの元と
なり、飼育者の健康を害する恐れもあります。
床材やトイレ砂の交換は勿論、月に1度は飼育
グッズやアクセサリー、ケージ本体を大掃除し
ましょう。
ケージの掃除について、こちらに詳しくまとめた
のでご覧ください。
「ハムスターのケージはどう掃除すればいい?仕方や頻度を紹介!!」
飼育部屋
ケージと共に飼育する部屋全体の掃除も大切な事
です。カーテンやクッション、カーペット、家具
の隙間に溜まった埃には高い確率でダニが居る為、
ハムスターが被害を受ける事があります。
ダニは1度繁殖すると根絶するのに時間と根気が
必要なので、こまめに掃除して清潔に保ちたいで
すが掃除機等を使用するには注意が必要です。
ハムスターと掃除機について、こちらに詳しくまとめたので
ご覧ください。
「掃除機はハムスターの天敵!?気を付けておくべきポイントを紹介!!」
ハムスターの気持ち
♥ ケージを噛む
ハムスターを飼育していると、夜中にケージを
噛む音で起きてしまったという経験がある方も
少なくないと思います。
適切な環境や方法で飼育している場合はあまり
ケージを噛む事は無いので、その行動が現れた
ら何かを訴えていると考えた方が良いです。
ハムスターがケージを噛む理由について、こちらに
詳しくまとめたのでご覧ください。
♥ 鳴き声
ハムスターはあまり鳴く事が無い動物として知
られていますが、状況に応じて鳴き声で気持ち
を伝えてくれることがあり、飼育者ともしっか
りコミュニケーションをとれます。
また
悲鳴や呼吸器系の疾患等危険な状態を鳴き声で
知らせてくれる事もあるので、鳴き声のパターン
や意味を理解しておく事が必要です。
ハムスターの鳴き声と気持ちについて、こちらに詳しく
まとめたのでご覧ください。
「ハムスターの鳴き声で気持ちがわかる?込められた意味を紹介!!」
ハムスターと旅行
ハムスターは寿命が短く共に過ごせる時間が限
られているので、出来れば飼育している間は旅
行等で家を空ける事は避けてほしいです。
しかし
仕事の都合や外せない急な用事等でどうしても留
守にしなければならない時は、預ける・一緒に連れ
て行く・留守番させる、のどれかになると思います。
ハムスター連れの旅行や留守番について、こちらに詳しく
まとめたのでご覧ください。
病気・ダニ対策
病気
ハムスターの様な小動物は1度病気にかかると
重症化しやすく、治療も難しい為致命的になる
事も少なくありません。
その為早期発見や予防が重要な事なので、日々
の健康チェックや観察を習慣にします。
ハムスターの病気と予防方法について、こちらに詳しく
まとめたのでご覧ください。
「ハムスターを病気から守りたい!!予防と治療方法を紹介!!」
脱毛
通常の抜け毛や薄毛は発毛と脱毛を繰り返して
いる自然な周期なので心配ありませんが、異常
な程毛が抜け落ちる事や1部分のみの脱毛は感
染症や内臓疾患を患っている事があります。
ハムスターの脱毛と原因について、こちらに詳しくまとめ
たのでご覧ください。
「ハムスターの脱毛で注意しなければならない事とは?注意点を紹介!!」
下痢
体の小さなハムスターにとって下痢は大変危険
で、場合によっては数時間で死に至るほど緊急
性の高い状態です。
下痢をする原因は様々ありますが、素人では判断
できない事なので早急に病院を受診します。
ハムスターの下痢について、こちらに詳しくまとめた
のでご覧ください。
ダニ
ハムスターは体全体を密な毛で覆われているので
ダニが付きやすく、犬猫の様に薬剤で簡単に駆除
する事も出来ません。
またダニの種類によっては早急に治療を開始する
必要があり、放置すると貧血により命に関わる恐
れがあります。
ハムスターのダニ対策について、こちらに詳しくまとめた
のでご覧ください。
「ハムスターをダニから守りたい!!退治や予防方法を紹介!!」
寿命
ハムスターの様な小動物は体が小さい為どうし
ても寿命が短く、共に過ごす時間は限られてい
ます。
しかし
病気やトラブルを回避し、出来るだけストレスの
少ない快適な環境で飼育する事により平均寿命よ
りも長く生きてくれる事もあります。
ハムスターの寿命と長生きさせるコツについて、こちらに
詳しくまとめたのでご覧ください。
お別れ
ハムスターは共に過ごす時間の長さに関係なく、
沢山の愛をくれる家族の一員ですよね。
しかし我々人間とは寿命が違う為、別れは避け
られません。
ハムスターとのお別れの仕方や、供養の方法を、こちらに
詳しくまとめたのでご覧ください。
注意点
ハムスターを含め動物は様々なアレルギーを
引き起こす物質を持ち、稀にアナフィラキシー
ショックを起こす危険性があります。
ハムスターのアナフィラキシーショックは
犬猫よりも症状が強く出る特徴があり、実際
日本でも死亡例があります。
ハムスターを飼う際は、飼育者や同居する家族
にアレルギーを持っている人がいないか検査し
ましょう。
ハムスターから人間に感染する人獣共通感染症として
リンパ球性絡髄膜炎や皮膚糸状菌症、サルモネラ
菌、寄生虫があります。過度なスキンシップはや
め、ハムスターをお世話した後は必ず手を洗いましょう。
まとめ
- ✤ ハムスターを迎える際は、実際にペットショップ
で健康チェックを行ってから選ぶ。 - ✤ 主食はペレットを与え、赤ちゃんには下手に手出
ししない。 - ✤ 暑さや寒さ、気温の変化に弱いので、しっかりと
温度管理をする。 - ✤ 基本的には単独で飼育し、脱走に注意する。
- ✤ 歯や爪の伸びすぎは危険なので、こまめにチェック
する。 - ✤ ケージや飼育する部屋は、常に清潔にする。
- ✤ ケージを噛む、鳴く等して喜怒哀楽を伝えて来る
事がある。 - ✤ ハムスター連れの旅行や留守番は注意が必要。
- ✤ 体が小さい為病気の早期発見や予防が重要。
- ✤ 寿命は短いが、飼育環境により長生きしてくれる
事がある。 - ✤ お別れする際の火葬や埋葬には注意点がある。