体全体を密な毛で覆われた愛らしい
ハムスターですが、様々な原因で脱毛してしま
う事があります。通常時も脱毛と発毛を繰り
返しているのである程度の抜け毛は心配ありま
せんが、
一部だけの脱毛や異常な程毛が抜け落ちる場合
は感染症や内臓疾患を患っている疑いがあります。
そこで今回ハムスターの
- 主な脱毛原因
- 危険な脱毛
- 応急措置
- 予防方法
- 注意点
などをご紹介します。
主な脱毛原因
感染症
不衛生な飼育環境や免疫力低下が原因となり
細菌やカビ、ダニ等に感染して脱毛します。
素人目には原因菌の特定は難しく自然治癒は
しない事が殆どなので、飼育環境を清潔にす
ると共に病院を受診しましょう。
また
人獣共通感染症である糸状菌が原因の皮膚疾患
を発症すると、飼育者にも感染してしまう恐れ
があるので早急に治療しお世話後は手洗いを徹
底します。
アレルギー
稀ではありますが、床材や餌等にアレルギー反
応をおこし脱毛する事があります。
アレルギーの多くが床材によるものですが、
原因の特定は難しいので違う種類に変えて様子
を見るのも一つの手です。
ストレス
人間もストレスを感じると脱毛症になる事があ
りますが、ハムスターも同様に飼育者のかまい
過ぎや不適切な飼育環境にストレスを感じ脱毛
する事があります。
可愛いハムスターとコミュニケーションをとり
たくなるのは分かりますが、本来広い縄張りに
単独で生活する個人主義者なので遊びや観察は
程々にして放っておくのも愛情です。
また
他の病気の治療薬がストレスになる事もありま
すが、こればかりは獣医師との相談の元様子を
見て急を要さない場合のみ調整します。
老化
人間同様老化現象の一つとして抜け毛・薄毛が
みられます。ハムスターは寿命が短い為老化が
早く驚くかもしれませんが、自然現象として受
け入れる必要があります。
物理的な接触
個体に合わないサイズの回し車を使用する事に
より擦れた部分が脱毛する他、金網ゲージで飼
育している場合は金網をかじる際鼻周りが擦れ
て剥げる事があります。
この場合は飼育グッズの改善により解決出来る
ので、適切な物に入れ替えてあげましょう。
また
肥満によりお腹部分に摩擦が起き毛が薄くなる
事もあるので、脂肪分の多い種子類の与え過ぎに
注意し十分な広さのゲージで運動させてあげます。
ハムスターの鼻先が禿げてしまう件について
危険な脱毛
✸ 内臓疾患起因性皮膚疾患
肝臓病等の内臓疾患の症状として部分的な脱毛
がみられます。その他の症状として腹水や腫瘍、
黄疸が現れ、それらの症状が出たら早急に病院
を受診する必要があります。
遺伝や食生活の乱れ、細菌感染が原因と考えら
れ症状の悪化を抑える事は出来ますが完治は難
しい病気です。餌の改善やこまめな清掃で予防
しましょう。
✸ 内分泌製皮膚疾患
副腎疾患や性ホルモンの乱れにより脱毛が現れ
ます。高齢やメスのハムスターに発症しやすく、
体重減少や多飲多尿等の症状が出る事もあります。
場合によっては開腹手術になる事もあるので、
直ぐに病院を受診しましょう。
応急処置
脱毛の原因により応急措置も変わりますが、
発症原因が非常に多い為素人目で判断する事は
不可能です。
自然治癒が難しい病気もあり放置すると思わぬ
病気を併発する恐れもあるので、病院できちん
と原因を検査してもらい適切な治療を受ける事
が重要です。
予防方法
脱毛の原因にもよりますが、飼育環境を清潔に
保つのが何よりの予防方法です。
汚れた床材やトイレ砂、餌や水はこまめに取り
替え菌を繁殖させない環境を心がけます。
また
ハムスターの好物である種子類は高カロリー・高
脂質なので肥満の原因となり、栄養も偏ります。
餌はハムスターに必要な栄養分をバランスよく配
合したペレットを主食とし、おやつ類は極力控え
ましょう。
注意点
脱毛の原因は種類が多く、病院を受診しなけれ
ば完治させる事は難しいです。
素人判断での応急措置は症状を悪化させる恐れ
があるので、症状が出たら必ず受診しましょう。
まとめ
- ✤ 脱毛には様々な発症原因があり、素人目で判断
する事は難しい。 - ✤ 中には危険な内臓疾患が原因で脱毛している場
合もある。 - ✤ 脱毛の症状が出たら直ぐに病院を受診する。
- ✤ 飼育環境を清潔に保ち、菌が繁殖するのを予防
する。
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