日本の本州西部から大隅諸島に生息する
ニホントカゲは、体長16~25㎝、美しい外見
につぶらな瞳が特徴的な、日本を代表
するトカゲです。
幼体や若い個体は黄金の縦縞模様と、非常に
色鮮やかなメタリックブルーの尻尾を持ち、
遠目で見てもとても印象に残るほど美しく、
また野生の生き物の中では比較的飼育しやす
い事から人気高い種類と言えます。
しかし
年々個体数が減少傾向にあるため取り扱って
いるペットショップはとても少なく、ニホン
トカゲを入手するには野生の個体を捕獲する
必要があります。
そこで今回ニホントカゲの捕獲方法として
- 捕獲時期
- 生息場所
- ニホンカナヘビとの見分け方
- 捕獲方法
- 注意点
などをご紹介します。
捕獲時期
ニホントカゲは変温動物のため、肌寒くなる
10~11月には早々と土に潜り冬眠してしまう
ので、4~9月下旬頃が捕獲適期となります。
また
昼行性のため明るい時間帯に行動しますが、
午前中~昼間までの日光浴以外は隠れ家の中
で過ごすので、10時~2時の間が比較的発見
しやすいです。
生息場所
ニホントカゲの好む生息場所は草原や山地の
斜面や、岩場や石垣、墓地など隠れ家になる
遮蔽物の多い所、野原や清流沿いなどの日当
たりの良い場所などです。
ニホンカナヘビとの見分け方
関東ではニホンカナヘビの事を「トカゲ」と言
い、ニホントカゲの事を「シマヘビ・カナヘビ」
と呼ぶ地域もあり、
大人のニホントカゲとニホンカナヘビは見た目
が良く似ている為見分けづらいと言われますが、
いくつか違いがあるのでご紹介します。
ニホンカナヘビ
体長:16~27㎝
体表:ザラザラして光沢がない
体色:灰褐色
特徴:尻尾が非常に長く、体の2/3を占める程。
その他:5本指のうち1本だけ長い。
二又に分かれた舌先。
大人のニホントカゲ
体長:16~25㎝
体表:艶々して光沢がある。
体色:ニホンカナヘビと似た色だが、繁殖期に
あたる4~5月はオスの顔周辺が赤みを帯びる。
特徴:寸胴体系で、尻尾はあまり長くない。
その他:舌先は二又に分かれておらず、カナヘビ
よりも動きが素早く捕まえづらい。
捕獲方法
素手で捕獲
ニホントカゲは毒や発達した歯が無く噛む力
も弱いので素手で捕獲出来ますが、動きが
非常に素早いため焦って潰さないように注意
します。
発見したら手のひらをドーム状にして覆い動き
を封じ、指で優しく掴みます。
逃げられても、時間を空けると同じ場所に戻って
来る事があるので安心して下さい。
トラップで捕獲
[用意する物]
- プラスチック製のバケツ
- 餌(ミミズなど)
捕獲方法
- ニホントカゲの好む生息場所に穴を掘り、
バケツの口が地面スレスレになる様に埋
め込みます。 - 餌につられて落ちたニホントカゲは、
プラスチック製のバケツを上る事が出来
ないので数時間おきに点検して回収します。
トカゲ釣り
[用意する物]
- 割りばしや棒切れ
- タコ糸、又は手芸用糸
- 餌(ミミズ、バッタ、コオロギなど)
釣り方
- 自切りをさせたくない方におススメです。
- 割り箸や棒切れに糸と餌を取りつけたら、
ニホントカゲの目の前に吊るします。
餌に飛びついて来たら、バケツなどに落
とします。
ニホントカゲ素手捕獲 カナヘビとの違いを観察 婚姻色 幼体
注意点
まとめ
- 10~11月には早々と冬眠してしまうので、4~9月
下旬が捕獲適期。 - 草原や山地の斜面、岩場や石垣、墓地など隠遮蔽物
の多い所、野原や清流沿いに生息する。 - 体表の光沢、尾の長さなどを見てニホンカナヘビと
見分ける。 - 素手で捕獲する他、トラップや釣りでも捕まえる事
が出来る。
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