強靭な羽鞘と大顎が特徴的なクワガタは、
全世界に1500種確認され
最大種では体長120mmにもなります。
成虫のクワガタは比較的飼育しやすく、強く
勇ましいその姿は子供から大人まで虜にし、
また黒いダイヤと呼ばれる幻のオオクワガタは、
高い物で数十万~数百万の値が付くほどの人気
ぶりです。
そんなクワガタですが、夏休みの昆虫採集など
で探しに行った思い出がある方も多いのではな
いでしょうか。
しかし
闇雲に探しても中々見つけられず、出会える
はずのクワガタを見逃してしまっているかも
しれません。
そこで今回クワガタを捕まえる際の
- 捕獲時期
- 生息場所
- 捕獲方法
- 注意点
などをご紹介します。
捕獲時期
なんとなく昆虫採取のイメージ的に、クワガタを
捕まえるのは夏だと思っている方も多いですが、
実はそれカブトムシの捕獲に適した時期なんです。
地域や種類によっても差がありますが、クワガタ
の捕獲適期は4月下旬~11月上旬となり、最も採
取しやすい時期は5~6月、9~10月です。
またクワガタは主に夜行性なので、暗くなってから
探しに行くと捕獲しやすいです。
生息場所
クワガタが好むのはクヌギやナラの木、ヤナギ
の木やブナの木の老木で、同じ種類の木でも若
くて細い木にはあまりいません。
これらの木の樹液はお酢のような独特の匂いが
特徴で、カナブンや蝶々も同じ樹液を好む為
それらが集まる木をチェックするのもいいです。
木の表面を見て居ないようでも葉の影や樹皮裏、
ウロの中に隠れている場合もあるのでよく探し
てみます。
また全てのクワガタは光に向かって飛んでいく
習性があるので、公園や自販機、街頭の下でも
発見出来るかもしれません。
捕獲方法
蹴り採取
クワガタは足に付いている微毛で振動を感知し、
足場に揺れを感じると外敵に捕食される危険が
あると判断して、素早く足の力を抜き下に落ち
ます。
下に落ちたら擬死(死んだふり)をして落ち葉な
どに溶け込み、身を守ろうとするのです。
その習性を利用しクワガタを採取するのですが、
何度も木を蹴ると逆に木にしがみついてしまう
ので、1発で落ちるようかなり強めに蹴ります。
運が良ければオスとメスのペアで採取出来ますよ。
この採取法は、下に落ちたクワガタを見つけや
すい明るい時間帯に行いましょう。
樹液に集まったクワガタを採取
基本的な採取法で、夜間樹液に集まった所を採取
します。ウロの中に隠れている場合は細い棒など
で、クワガタを傷つけないように掻き出します。
クワガタは急な強い光に弱く、いきなり懐中電灯
で照らすと驚いて落ちてしまうので、周りから
徐々に照らします。
また捕まえる寸前にわざと木から落ちる事もある
ので、足場が見えない夜などは虫取りアミなどを
下に構えて捕獲します。
トラップを仕掛ける
ライトトラップ
[用意する物]
- 強烈な光を発する発電機や蛍光灯
- 白いシート
- ロープ
[仕掛け方]
- 木と木の間にロープを張り白い布をかけます。
- そこにライトを照らし、虫が集まって来るの
を待ちます。
しかしこの方法は費用がかなり掛かる他、
予期せぬ害虫までも大量に集まる事もあるの
でおススメしません。
バナナトラップ
[用意する物]
- 熟れたバナナ
- 焼酎
- 砂糖
- ドライイースト
- ストッキング
[作り方]
- 出来るだけ熟れたバナナを用意し、ぶつ切り
にします。 - 切ったバナナ、焼酎、砂糖、ドライイースト
を袋に入れよく揉みつぶします。 - 1~2日太陽に当て発酵させます。
- 十分に発酵すると臭くて甘い強烈な匂いがす
るので、その中身をストッキングに詰めます。
[仕掛け方]
- クワガタの好む木に夕方頃仕掛けます。
- 仕掛け終わったら一旦退散し、夜中に回収します。
- またストッキングを使わずに直接木にバナナトラップ
を塗り込む方法もあるので、やりやすい方法で実践し
てみて下さい。
(4K)クワガタ採集2016.7/10 - 蹴木採集でミヤマクワガタ5匹・ノコギリクワガタ多数
注意点
クワガタを捕獲する際樹皮を剥がす、木を
切る、トラップを片付けないなどの行為は
マナー違反ですので絶対にやめます。
蹴り採取をする場合、クワガタ以外の害虫な
ども一緒に落ちてくる事があるので注意が必要
です。
ライトトラップで捕獲する場合、黄色い光には
寄ってこないので必ず白や青っぽい電灯を選びます。
まとめ
- 4月下旬~11月上旬の更に5~6月、9~10月が
捕獲適期。 - クヌギやナラの木、ヤナギの木やブナの木の
老木を好む。 - 木を思い切り蹴ると簡単に落ちてくる。
- 費用が掛かるライトトラップよりバナナトラップ
がおススメ。