1ｍを超す大型の甲羅に、
250㎏にもなる巨大な体が圧倒的な存在感を
放つゾウガメは、世界で最も長生きする動物
として知られています。
野生下では樹木やウチワサボテン、花、果実
などの植物を食べ、「おっとりとした性格の
草食恐竜の様」と例えられます。
飼育下では低たんぱく質・高カルシウムの植
物性の餌が良いとされていますが、一体何を
与えれば良いのでしょうか。
そこで今回ゾウガメの
- 餌の種類
- 与えてはいけない物
- 餌やり
- 注意点
などをご紹介します。
餌の種類
野菜
主食
ゾウガメは非常に大型のカメなので、体や甲羅
の成長に大量のカルシウムが必要になります。
その為主食はカルシウムを豊富に含んでいる葉
野菜を基本とします。
主食におススメの野菜
(コマツナ・チンゲンサイ・大根の葉・カブの
葉・モロヘイヤの葉)
副菜
主食に加えて栄養バランスを良くします。
副菜におススメの野菜
(レタス・ハクサイ・きゅうり・トマト・ニン
ジン・カボチャ)
果物
水分が豊富で甘い果物は、ゾウガメの嗜好品
です。しかし与えすぎると偏食や糖尿病など
の原因になるので、おやつ程度にします。
おススメの果物
(リンゴ・バナナ・キウイ・ミカン・マンゴー・
イチゴ・パパイヤ)
野草
野生下では野草を主食にしているので、餌とし
て与えても問題ありません。
また野草は丈夫な種類が多いので、自家栽培す
る事も出来ます。
ゾウガメが食べられる野草
(オオバコ・桑・桑草・ヤブガラシ・たんぽぽ・
よもぎ・蓮華・シロツメクサ・ハコベ)
人工飼料
ゾウガメは野生下では粗食な動物なので、人
工飼料の様に栄養価の高すぎる餌は主食にはな
りません。
あくまでも他で補えない栄養の補助として、
与える際は1週間に1回程度にします。
サプリメント
どうしても不足しがちなビタミン・ミネラル・
カルシウムを補うために、時々少量を与えます。
特にカルシウム不足は、体や甲羅の成長に影
響が出るので常備しておくといいでしょう。
与えてはいけない物
ゾウガメの成長にはカルシウムが必須ですが、
ほうれん草にはカルシウムの吸収を妨げる
シュウ酸が豊富に含まれている為与えないよう
にします。
またキャベツやブロッコリーは副菜として与え
る事が出来ますが、甲状腺腫誘発物質が多く含
まれるので長期的に、又は毎日与えるのは良く
ありません。
その他アクや刺激が強い物、球根を持つ観葉植
物はゾウガメに有害な物質が含まれる為与えな
いようにします。
与えてはいけない物一例
(アサ・イチジク・アジサイ・アセビ・イチイ・
イラクサ・スズラン・ヒガンバナ・ポインセチ
ア・アマリリス・ヒヤシンス・クリスマスロー
ズ・ラン・トリカブト・トマトの葉茎・ジャガ
イモの葉芽・モロヘイヤの芽)
餌やり
主食になる葉野菜にプラスして、他の野菜と果物
を混ぜて与えます。
また、体温が低下すると消化不良を起こすので、
スポットライトのスイッチを切る2時間前まで
には食べ終わる様に調整します。
餌の量は個体の甲羅の大きさと同じくらいが
適量とされていますが、気温が低くなる冬場
などは食欲が低下するので、様子を見て調節
しましょう。
生後1～3年の幼体
幼体の栄養失調は回復が難しいので、食べ残さ
ない程度の量を1日3回多めに与えます。
餌が足りない様なら少しずつ足し、適量を見つけ
ましょう。
成長が止まった成体
食べ残さない量を1日1回、活動が活発になる
午前中の日が高いうちに与えます。
運動量が少なく代謝が低いので、1週間に1回
絶食の日を作り肥満を防止しましょう。
ゾウガメへの餌やり
注意点
甲羅の中に身を隠した時に、体の肉がはみ出ていたら肥満のサインです。
餌の量やカロリーを見直して減量します。
まとめ
- ✤ 樹木やウチワサボテン、草、花を食べる植物食。
- ✤ カルシウムを多く含む葉野菜を主食とする。
- ✤ 人工飼料はあまり与えないようにする。
- ✤ アクや刺激の強い植物、球根がある観葉植物は
与えてはいけない。 - ✤ 餌は個体の甲羅と同じ大きさの量を与える。
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