以前働いていた職場に
博多出身のパートさんがいらっしゃったんです。
お弁当を持ってくる人の多い職場で、
いつも食堂でみんなで集まって食事をしていました。
私は独身で一人暮らしだったため、
パートさんたちから、
栄養のあるものを食べていないだろうということで
お弁当の一部をいただいていました。
その中でも
今も思い出すほどおいしかったのが、
その福岡出身の方が月に一回は
作ってくださるがめ煮でした。
最初に食べた時、
美味しくて、本当に地元を思い出す味だったんです。
筑前煮は食べたことがありましたが、
地元の方が作るものはこんなにも美味しいんだと
ビックリしたのを覚えています。
寿退社をすることになった時、
そのパートさんから手紙をいただきました。
中を見ると頑張ってという言葉と、
いつも作ってくれていたがめ煮のレシピだったんです。
もうかなり前にことになりますが、
こんなにおいしいがめ煮のレシピを
独り占めするのも申し訳ないので、皆さんにご紹介します。
がめ煮とは?
がめ煮は福岡の郷土料理で、
福岡以外の土地では筑前煮と呼ばれています。
これは昔、
福岡県の北西部が筑前の国と呼ばれていたからですね。
何故がめ煮とよばれるようになったのかは
二つの由来があります。
博多では
「寄せ集める」ことを「がめくりこむ」
と言っていたため、色々なものを煮込んだ
この料理ががめくりこんだ煮物となり
省略されて「がめ煮」となったとするもの。
文禄の役の時に、
朝鮮に出兵した兵士たちが
当時「どぶがめ」とよばれていた「スッポン」を
そのほかの野菜などと一緒に煮た「亀煮」が
由来となっているというものです。
おすすめレシピ
がめ煮のレシピ
[材料]
鶏もも肉 | 100g | ゴボウ | 1/3本 |
---|---|---|---|
人参 | 1/5本 | レンコン | 1/3節 |
椎茸 | 2個 | 里芋 | 1個 |
蒟蒻 | 1/3枚 | きぬさや | 2枚 |
サラダ油 | 適量 | だし汁 | 240㏄ |
酒 | 30㏄ | みりん | 30㏄ |
醤油 | 30㏄ | 砂糖 | 20g |
塩 | 少々 | - | - |
[作り方]
① ゴボウは包丁の背で皮をむき、
レンコン、人参とともに乱切りにする。
② 根菜類は切った後水にさらす。
③ 里芋は皮をむくときに痒くなってしまうので、
ラップで5分程度加熱する。
④ すると手でも皮がツルっと剥けるようになるので、
皮を剥き、一口大に切る。
⑤ 蒟蒻はスプーンで切り、水に入れて沸騰させ、
あく抜きをする。
⑥ 椎茸と鶏肉は一口大に切る。
ここがポイントなんですが、
♥ 先に鶏肉だけ、
表面に良い焼き色がつくまで焼いてください。
こうすることで鶏肉の臭みも出ませんし、
香ばしくなります。
⑦ 残りのきぬさや以外の材料を入れ炒めます。
⑧ 全体に油が回ったら、だし汁を入れます。
↓
だし汁が湧いたら、酒と砂糖を加えてください。
⑨ 落し蓋をして10分程度煮ます。
↓
この時出るあくは綺麗に取り除きましょう。
⑩ 醤油とみりんをいれ、10分程度煮ます。
⑪ 塩を入れたお湯できぬさやをさっと湯がき、
がめ煮にのせれば完成です。