夏野菜として新定番となりつつある
ズッキーニは、その緑色の細長い見た目から
キュウリを連想させますが、カボチャの仲間
なんです。
ナスに似た肉質をもち、ほのかな甘みと苦み
を感じさせる果実は油料理との相性が良く、
フランス料理やイタリア料理の定番食材とし
ても知られています。
今回そんなズッキーニの
- 植え付け
- 水やり、肥料
- 支柱立て
- 剪定
- 授粉
- 収穫
- 注意する病気や害虫
などをご紹介します。
植え付け
種まき
[用意する物]
- 種
- セルトレイ(育苗ポット、育苗箱)
- 野菜用培養土
ズッキーニは発芽適温が20度~30度ですので、
4月~5月中旬が種まきの適期です。
- セルトレイに市販の野菜用培養土を入れ、
指で直径5㎝程の穴をあけます。 - 種を3~4粒まいて軽く覆土したらたっぷ
りと水やりをし、暖かい環境で管理しま
しょう。 - 発芽後本葉が1~2枚になったら生育の良
い方を1本残して間引き、本葉が4~5枚
成長したら鉢や地面に定植します。
苗植え
地植え
[用意する物]
- 苗
- 腐葉土
- 苦土石灰
- 野菜用肥料
- 敷き藁
植え付け適期である4月~5月中旬に、植え付け
の2週間前から土作りを始めます。
- 日当たり、水はけの良い場所を選び腐葉土、
苦土石灰、野菜用肥料をよく混ぜこんでおきます。 - 土作りが完了したら株間を約1mあけて苗
を浅植えし、たっぷりと水やりをします。 - ズッキーニは根が浅いので、植え付け後は
乾燥を防ぐために敷き藁を敷いておきましょう。
鉢植え
[用意する物]
- 大型の鉢
- 野菜用培養土
- 鉢底石又は軽石
- 敷き藁
ズッキーニは大きく株が成長するため、大型の
鉢に1株植えつけます。
- 植え付け適期である4月~5月中旬になった
ら鉢に鉢底石又は軽石を敷き、市販の野菜
用培養土を8分目程まで入れます。 - 株根より少し大きめの穴をあけ、根元が崩
れないように優しく植え付け覆土し、乾燥
防止の敷き藁を敷いたらたっぷりと水やり
をします。
水やり・肥料
水やり
ズッキーニは乾燥・高温に強い植物で、あまり
水やりをしすぎると根腐れをおこしますので、
土の乾燥が目立ってきたら水やりをします。
ただし収穫期は水分を沢山必要とするので、
梅雨以降は水やりを欠かさないようにしましょう。
肥料
ズッキーニは次々と果実を実らせていくので、
肥料を切らさないようにします。
植え付けの際、野菜用肥料土に混ぜておきその
後1~2ヶ月に1度、緩効性化成肥料を追肥します。
支柱立て
ズッキーニは別名つるなしカボチャと言われて
いますが、茎が大きく伸びていくため支柱を立
てて誘引する必要があります。
大きく丈夫な支柱を用意し株元を傷つけないよ
うに土に挿したら、茎とハの字になるように紐
で結びます。
剪定
果実の生育を促すため、収穫可能な果実から下
に生えている葉は全て摘み取ります。
こうする事で株疲れを防ぎ光合成を促し、病気
や害虫の発生も予防する事が出来ます。
授粉
鉢植えでベランダ栽培する場合虫の飛来が少な
く、人口授粉をして確実に着花させる必要があ
ります。
花粉が風で飛ばされないよう朝の早い時間帯に
雄花をとり、筆やめん棒で優しく雌花の柱頭に
こすりつけます。
ズッキーニの栽培 授粉からの収穫
収穫
開花後4~5日たった頃が収穫適期になります。
実が20㎝程の長さに成長したらへたの部分を
切り取り収穫します。
ズッキーニは収穫が遅れると味が落ちる他、株
にも負担がかかるので注意しましょう。
また、未授粉の実は大きく成長せず、食用にも
ならないので見つけ次第切り取り処分します。
注意する病気や害虫
病気
・うどんこ病
4月~10月に発生しやすく、葉や花に白い斑点
が出来始め、症状が進むと植物全体が白くうど
ん粉をまぶしたような姿になります。
光合成を妨げ生育不良をおこしますので、果実
が実らない事や、収穫量の低下などを引き起こ
してしまうのです。
症状が出た葉は切り取り、感染防止のため破棄
し、被害が拡大した場合は薬剤を散布して対処
します。
・モザイク病
3月~11月に発生しやすいウイルス性の病気で、
葉や茎、株、果実の奇形などの症状がでます。
1度感染すると治療法がない厄介な病気で、
害虫からの媒介や、剪定・収穫時使用した道具
からウイルスが入り込む事があります。
防虫ネットなどでウイルスを媒介する害虫を寄
せ付けない、使用する道具は毎回消毒・殺菌す
るなどして予防しましょう。
害虫
・アブラムシ
体長1~4mmの小さな虫で、葉や茎などから植
物の養分を吸い取り生育を妨げる厄介な害虫です。
また繁殖力が非常に強いため、見つけた時には
大量発生していたという恐ろしい状況にもなり
かねません。
さらに、ウイルスや他の病気の媒介する事もあ
るので、見つけ次第ガムテープなどでくっつけ
て捕殺するか、薬剤を散布して駆除しましょう。
・ウリハムシ
春~夏にかけて発生し、幼虫は根を、成虫は葉
を食害し発見が遅れると植物を枯らされてしま
う事もあります。
見つけ次第ガムテープなどでくっつけて捕殺し、
大量発生した場合は薬剤を散布し駆除しましょう。
まとめ
✽ 発芽適温の20度~30度になる4月~5月中旬
に植え付ける。
✽ 乾燥に強いので土の乾燥が目立ってきたら
水やりをする。
✽ 植え付け後1~2ヶ月に1度緩効性化成肥料を
追肥する。
✽ 茎が大きく成長するので、丈夫な支柱で誘引する。
✽ 果実の生育を促すため、収穫可能な果実から
下に生えている葉は全て摘み取る。
✽ 確実に着花させるため、朝の早い時期に人口
授粉させる。
✽ 実が20㎝程の長さに成長したらへたの部分を
切り取り収穫する。