南アメリカ原産のゼフィランサスは
ヒガンバナ科の球根植物で、まとまった雨が
降った後などに上向きに花を一斉に咲かせる
事から、レインリリーとも呼ばれています。
また、温暖な地域に生息しますが、耐寒性も
あり育てやすい植物としても人気があります。
今回そんなゼフィランサスの
- 植え付け
- 水やり、肥料
- 剪定
- 植え替え
- 増やし方
- 注意する病気や害虫
などをご紹介します。
植え付け
地植え
[用意する物]
- 球根
- 腐葉土
- 緩効性化成肥料
ゼフィランサスの植え付け適期は3月中旬~
4月下旬で、日当たり・水はけの良い場所を
選び土を良く耕し、腐葉土、緩効性化成肥料
を混ぜこんでおきます。
密植すると一斉に開花し、豪華さが出るので深
さ10㎝、株間5~10㎝間隔で植えつけて軽く覆
土し、しっかりと水やりをします。
鉢植え
[用意する物]
- 球根
- 鉢
- 草花用培養土
- 鉢底石又は軽石
植え付けの適期である3月中旬~4月下旬頃、
鉢に鉢底石又は軽石を敷き市販の草花用培
養土を入れます。
株間を5㎝程とり、球根の上部がぎりぎり土
に隠れる程度に浅植えし水やりをしたら、日
当たりの良い場所で管理しましょう。
この時5号鉢に7球程度を密植すると見栄えが
上がります。
ゼフィランサスの植え方【レインリリー】
水やり・肥料
水やり
地植えの場合は植え付け時に水やりをしたら
後は必要ありませんが、乾燥した日が続いた
後に雨が降る事により開花するので、夏場の
降雨が少ない時や生育期は水やりをします。
鉢植えの場合は土の表面がしっかり乾いたら、
たっぷりと水やりをしましょう。
肥料
植え付けの際、緩効性化成肥料を元肥として土
に混ぜこみその後、秋頃に1回緩効性化成肥料
を追肥します。
また、液体肥料を月に1回与えると葉にツヤが
出て観賞用に楽しめます。
剪定
ゼフィランサスは草丈20㎝程までしか成長しな
いので、剪定の必要はありませんが開花後葉が
黄色くなったら、球根を疲れさせないために花
茎は全て摘み取ります。
また、葉が混み合うと病気や害虫が発生しやす
くなるので、古い葉から間引いていきましょう。
植え替え
毎年植え替える必要はありませんが、球根が増
えて極端に混み合ってくると花が付きづらくな
るので、鉢植えの場合は2~3年、地植えの場合
は4~5年を目安に植え替えましょう。
花が付く前の3月~4月が植え替えの適期で、球
根を掘り上げ株間を調整し再度植えつけます。
ここで注意したいのが、ゼフィランサスはヒガ
ンバナ科の植物で葉や球根は有毒となっている
ので、手袋などを着用し作業して下さい。
増やし方
ゼフィランサスは種まきと分球で増やす事が出来
ます。分球の適期は3月~4月で、植え替時に掘り
起こした球根が分球していれば根を崩さないよう
に株分けし、植えつけます。
♦ 種まきの場合は開花後のこぼれ種で自然に増え
る事もありますが、発芽まで2~4年かかるのであ
まり一般的ではありません。
注意する病気や害虫
病気
・赤斑病
4月~10月に発生しやすく、葉に不規則な赤
色の斑点が出来初め次第に拡大し、枯れてし
まいます。
病気を媒介する害虫対策をし、発症した葉や
茎などはすぐに摘み取り焼却処分しましょう。
害虫
・アブラムシ
体長2~4mm程度の小さな虫ですが、繁殖力
が非常に強く集団で植物の葉や茎から養分を
吸い取ってしまいます。
それにより生育不良をおこすばかりか治療法
のないウイルスや細菌性の病気を媒介する厄
介な害虫です。
発見が遅れると一気に大量発生する恐れがあ
るので、注意して観察し見つけたらガムテー
プなどでくっつけて捕殺します。
また、発見が大量発生後ならば薬剤を散布し
駆除しましょう。
・ハマオモトヨトウムシ
昼間は土に隠れ、夜になると葉や実を食害して
植物の美観や生育を損ねる害虫です。
成虫は葉の裏に1回で3000粒程の卵を産むので
孵化すると大量発生し、集団で活動するため葉
や実が食べつくされ枯れてしまう事もあります。
葉を注意深く観察し、卵の段階で葉を切り取り
駆除する事が理想ですが、発生してしまった場
合は薬剤を散布し、被害拡大を防ぎましょう。
まとめ
✽ 3月中旬~4月下旬に、日当たり・風通しの
良い場所に植え付ける。
✽ 乾燥気味に管理し、土の表面が乾いたらたっ
ぷりと水やりをする。
✽ 秋ごろに1回追肥をするか、液肥を月に1回与える。
✽ 株疲れを防ぐため花殻摘みをし、古い葉は間引く。
✽ 球根の過密を防ぐため、鉢植えは2~3年、
地植えは4~5年を目安に植え替える。
✽ 植え替え時に球根が分球していれば、株分け
で増やす事が出来る。