ペットとして人気のカクレクマノミ、
せっかくだから飼うだけでなく
繁殖もさせて稚魚から育ててみたい!
という方も多いのではないでしょうか。
カクレクマノミの繁殖はカップルが成立すれば
それほど難しいことではありませんが、
カクレクマノミならではの独特の雌雄のあり方など、
知っておかなくてはならない知識もあります。
まずは知識をつけてから
繁殖にチャレンジしてみましょう!
繁殖方法
実はカクレクマノミにはオス、メスといった
性別が固定されていないのです!
自然界では、同じイソギンチャクで暮らしている
カクレクマノミの中で、最も大きい個体がメス、
二番目に大きい個体がオスとなって繁殖を行います。
そしてメスが死んでしまうと、オスがメスに変わり、
次に大きい個体がオスになるという
なんとも不思議な仕組みになっているのです。
ですから水槽内でカップルを作る場合は
大きさの違う2匹のカクレクマノミを
飼育する必要があります。
最初から2匹を飼育する方もいらっしゃいますし、
相性が合わない可能性も考えて
5~6匹を一緒の水槽で飼育し、カップルになる
2匹を選抜して繁殖させるという方法もあります。
最初からカップルになっている2匹を
購入することも可能です。
♥ カップルができたら
エサをしっかり食べさせ、
常に綺麗な水質を維持するようにします。
産卵に至るまでの期間は
個体の成熟の進み具合によりますが、
長いと数年かかることもあるそうです。
できるだけ気長に待つようにしましょう。
産卵が近くなると
メスの腹部が明らかに膨らみ、
産卵管という白い突起物が肛門のあたりに
見られるようになります。
卵はライブロックやサンゴ岩などに産み付けられます。
素焼きの鉢などを入れる方もいらっしゃるようです。
孵化した稚魚は稚魚用の水槽で飼育します。
- 卵の時点で稚魚用の水槽に移動させて孵化させる方法
- 孵化した後の稚魚を移動させる方法
があります。
卵からはたくさんの稚魚が孵化するので、
大きめの水槽を用意します。
卵の時点で移動させる場合
大きな水槽に卵の産み付けられた産卵床を
海水ごとすくって移動させます。
♦ 卵が水中から出てしまわないように気をつけてください。
卵には弱い水流を当てて、卵が優しく揺れるようにします。
酸欠防止のために、エアポンプも入れてあげましょう。
産卵後は鮮やかなオレンジ色をしていた卵は
だんだんと黒っぽくなり、7~10日ほどで孵化します。
孵化した稚魚が流されてしまうので、
孵化するときには水流は止めておきます。
孵化が起こるのは周囲が暗いときなので、
孵化の時期になったら部屋を暗くし、
黒いビニールなどで覆って完全に遮光しましょう。
カクレクマノミ 孵化の瞬間
孵化してから飼育用の水槽に移動させる場合
照明をつけると稚魚がよっているので
容器で優しくすくって移動させます。
稚魚は目を回しやすく、目が回った状態で
体を水槽にぶつけて死んでしまうこともあるので、
エアポンプは弱めに。
寒い時期はヒーターで水温も調節してあげましょう。
ワムシや海産クロレラ、ブラインシュリンプなどの
餌を与え、食べ残しはスポイトで取り除いて、
できるだけ綺麗な水質維持を心がけてください。
生後2ヶ月くらいすると親のカクレクマノミと
同じように育てられるようになりますよ!
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