温厚でおとなしく順応性の高い性質から
ペットとして飼えるヘビの中でも特に人気の
高いコ-ンスネーク。
飼い方は、他のペットスネークと比べても非
常にオーソドックスな飼育方法でOKなので
爬虫類初心者さんでも飼育しやすいのが魅力
のひとつです。
しかし犬や猫等哺乳類のペットと違い、ヘビ
は湿気を好み乾燥した場所が苦手な生き物な
ので、飼育環境の湿度調整に十分気を付けて
あげないといけません。
コーンスネークが快適に過ごせる湿度はどの
くらいなのか、その湿度を常に保たせるには
どうすれば良いのか、その方法をご紹介して
いきます。
コーンスネークにとって最適な湿度は?
コーンスネーク等のヘビ類に限らず爬虫類の
多くは元々熱帯性の気候に生息している生き
物です。しかし、日本の冬は乾燥しがちで
爬虫類にとってはあまり好ましい環境とは言
えません。そのため、爬虫類を飼育するケー
ジ内の湿度は、常に快適な状態で保ってあげ
る必要があります。
コーンスネークにとって理想的な湿度は
およそ60~70%位とされています。
ケージ内の湿度がこれよりも低い場合は
乾燥による脱水症状や、上手に脱皮できず脱
皮不全を引き起こしたり、また体にダニが付
きやすくなる原因となる為、湿度の低下には
十分注意してください。
また逆に湿度が高すぎると、カビが生えたり
雑菌が繁殖してしまう恐れがあります。もし
ケージに結露が付いてしまっているなら、湿
度が高すぎる状態だと言えるでしょう。
湿度が極端に高すぎても低すぎてもコーンス
ネークに悪影響を与えてしまうので、飼い主
さんはしっかりとした湿度管理をしてあげて
ください。
湿度を上手に管理する方法は?湿度管理に役立つ便利アイテムをご紹介!!
では、爬虫類初心者さんでも上手に湿度管
理が出来る方法をご説明いたします。湿度を
保つための便利なアイテムも併せてご紹介し
ていきますので、ぜひご活用くださいね。
湿度計を設置する
ケージ内の湿度を保つ為に、まず湿度計を常
に設置して、こまめに湿度チェックをするよ
うにしましょう。
人間の住居用湿度計でも良いのですが、こち
らの爬虫類用の温度・湿度計なら、大きくて
見やすい文字盤で湿度と温度が同時に把握で
きる上に、値ごとに細かく色分けがされてい
るので、最適な湿度が一目で分かってとって
も便利です。吸盤でガラス面に取り付けられ
るので、ケージ内のお好きな場所に設置でき
る優れものです。
霧吹きでケージ内を湿らせる
暖かい場所を好むコーンスネークのために
冬場はエアコンやヒーター等を使用して室内
を暖かくしてあげる事が多いと思いますが
そうするとお部屋全体の空気が乾燥して湿度
が下がってしまうのが難点です。もしケージ
内の湿度が30%を下回るようならば、霧吹き
を使用してケージ内を湿らせてあげてくださ
い。100円ショップ等で手軽に入手できるの
で、是非ひとつご用意しておいてください。
「日中はお仕事で家を空けがちな為、こまめ
に霧吹きで湿らせてあげられない」という飼
い主さんは、このようなサイクルタイマー式
の自動噴霧装置を使ってみるのも良いでしょ
う。
スモーク状のやわらかな霧で自然界と同様の
湿度を再現できるだけではなく、空焚きを防
止するセーフティーセンサーや、水が無くな
ると赤く点灯するお知らせランプ等も搭載さ
れていて、安全面にも十分配慮された作りと
なっています。ホースは二股に分岐している
ので、複数のケージで飼育されている方に特
にオススメです。
水入れ・ウェットシェルター・ミズゴケ等の水場を設置する
もっとも効率的なのは、ケージ内に異なる湿
度の場所を数ヶ所用意しておいて、コーンス
ネーク自身に居心地の良い場所を選んでもら
う事です。もしケージ内の空気が乾燥してい
たとしても、コーンスネークの全身を浸せる
ぐらいの水入れを設置しておけば、自分から
水に入って水分調整を行ってくれます。水入
れは、湿度調整用と飲用のふたつを用意して
おいてあげると更に良いでしょう。
全身を水に浸すほど空気が乾燥しているので
はないけれど、少し湿度が足りない…そんな
時は、このようなウェットシェルターを用意
しておけばコーンスネークが自分からシェル
ター内に潜り込んでくれます。
上部のくぼみに水を入れておけば、シェルタ
ー全体に水が染みわたり、シェルター内を高
湿度に保つ構造となっているので電源は必要
ありません。またこちらのウェットシェルタ
ーは、人間用の食器と同じ工法・材質で作ら
れており、水質への影響も大変少ないので安
心してお使いいただけます。全身を潜ませら
れる暗くて狭い隠れ家的な場所はコーンスネ
ークにとってストレス解消にもなりますので
是非設置してあげてください。
水を含ませたミズゴケを浅めの容器に入れて
ケージ内にセットしておくのもススメです。
保水性の高いミズゴケが周辺にゆるやかに水
分を放ち、ケージ内の湿度を長時間保ってく
れます。
ヘビは非常にニオイに敏感な生き物です。
水入れやウェットシェルターに古い水が入っ
たままになっていると、そのニオイを嗅ぎわ
けて、せっかく用意した水場に入らなくなっ
てしまう場合があります。水入れにはいつも
清潔な水を入れるようにしてあげてください。