世界中ほぼ全ての場所に生息するネズミは、
ペットとしてとても人気がある種類もいます
が、食べ物を盗んで食べる他、建材や家具、
電気配線などをかじってしまい害獣として
嫌われている種類もいます。
またネズミの上下の前歯は一生伸び続けると
いうげっ歯類特有の物で、常に硬い物をかじり
すり減らす必要があります。
人間にも直接衛生的被害をもたらす事も多く、
どう猛な種類のネズミは自分より大きな人間を
襲う事もあります。
そこで今回ネズミの捕獲方法として
- 身近なネズミの特徴
- 駆除、捕まえ方
- 注意点
などをご紹介します。
身近なネズミの特徴
ネズミは地球上におよそ1800種類存在すると
言われていますが、都市や家庭での被害の大半
は家ネズミと呼ばれる3種類が占めています。
ではそれぞれの特徴と見分け方をご紹介します。
ドブネズミ
家ネズミのなかで1番大きく体長20~28㎝以上
にもなります。
全体的に灰褐色の体色で、お腹側が灰色~クリー
ム色、尻尾が体に対して太く短い特徴があります。
警戒心が低く非常にどう猛で人間に噛みつく事
もあり、その昔ペストという病原体を媒介させ
一国を滅ぼしかけたそうです。
ゴミ捨て場や下水、街中の植え込みや建物の地
下、台所などに生息し、街中でゴミをあさって
いるのはだいたいドブネズミです。
クマネズミ
体長14~25㎝と家ネズミの中では中型です。
茶褐色~黒色の体色に、お腹側が薄黄~白、
長い尻尾が特徴です。
垂直によじ登る事ができ、屋根裏で走り回って
いるのはだいたいクマネズミです。
知能が高く、臆病で警戒心が強いためトラップ
での捕獲は困難な他、殺鼠剤に抗体を持った
個体も出現し、問題になっています。
ハツカネズミ
家ネズミの中で最も小さく、体長6~10㎝程
しかありません。
個体により黒・褐色・灰・白など体色は様々で、
非常に大きな耳につぶらな瞳、長い尻尾など
一見ペット用のネズミにも見えます。
温和な性格で好奇心旺盛な為警戒心が低く、
家屋の倉庫や物置、商業施設、畑などに住み
着き、昔から農家を悩ませるのは主にハツカ
ネズミです。
脚力が優れ、非常にすばしっこいので捕獲は
困難とされています。
駆除、捕まえ方
トラップ
バネ式のネズミ捕りや、カゴ式のネズミ捕りを
使用して捕獲します。
バネ式のネズミ捕り
一般的に最もイメージしやすいトラップだと
思いますが、強力なバネに挟まれ即死した
ネズミを、罠から除去しなければならないと
いうデメリットがあります。
一方カゴ式のトラップ
生きたままのネズミを捕獲するのでその後の
処理に困ります。
またどのトラップも共通して、警戒心が強い
クマネズミには効果が薄いでしょう。
トラップを仕掛ける時は、誘導する様に罠の周り
にも餌を置いて、根気よく餌の種類を変えながら
様子をみます。
粘着シート
ネズミは歩きながら排泄するので、通り道に糞
や尿が残っていたり体に付着した汚れが黒い線
のように残っています。
これをラットサインと言い、ネズミは同じ所を
何度も通る習性があるので、ラットサインを見
つけたら粘着シートを設置します。
捕獲率を上げるために広範囲に隙間なく敷き詰
め、湿気や埃で粘着力が弱まれば交換します。
超音波で撃退
ネズミが嫌がる超音波を出す駆除器を設置して
ネズミを追い払います。
しかし
この方法はまだ研究段階で、効果の程は未知数
だそうです。
忌避剤
忌避剤とはネズミの侵入を防ぐ効果があり、
ハーブや猫の匂いなどネズミの嫌う匂いや成分
で追い払います。
しかし
ネズミは適応力と学習力に優れているので、匂い
に慣れてしまい徐々に効果が薄れていきます。
定期的に別の匂いの忌避剤を使用する様にしましょう。
ネズミがネズミ捕りにかかる瞬間を撮ってみた
注意点
ネズミに噛まれたらすぐに消毒し、念のため
病院で診てもらいます。
ネズミは非常に致死率の高いペストという
伝染病の媒介動物の他、様々な病原体・寄生虫
を媒介し、食中毒や皮膚病の原因となります。
それらはネズミの体・排泄物・ネズミを宿主と
するノミやダニから感染し、中には命に関わる
重大な菌や、ワクチンのないウイルスなども大
量に保有しているので、屋内に侵入させない事
がなにより大切です。
ペットとして販売されているネズミは、生ま
れた時から全ての行動や食事などを管理されて
いるので、野生のネズミとは保有している病原
体や寄生虫の数に雲泥の差があります。
ネズミを捕獲しても飼育する事は絶対にやめま
しょう。
トラップを仕掛けた際は、定期的に確認しま
しょう。ネズミを捕獲したまま放置すると、腐
敗し菌の増殖や悪臭などの原因になります。
まとめ
- ✤ ネズミ被害の大半はドブネズミ・クマ
ネズミ・ハツカネズミの三種。 - ✤ トラップは警戒心が強いクマネズミには
効果が薄い。 - ✤ 粘着シートは広範囲に隙間なく敷き詰める。
- ✤ 忌避剤は定期的に別の匂いに変える。