体長3.5㎝程の小さな魚であるメダカは、
日本、台湾、朝鮮半島、中国などに分布し、
観賞魚として古くから親しまれています。
丈夫で育てやすく、飼育費用も安価なため
アクアリウム初心者の方にも人気の魚です。
またビオトープにも映えるので、水草を入れ
た水連鉢で育てるのも密かなブームになって
いるようです。
メダカは人に馴れる魚なので飼育しているうち
にとても愛らしい姿を見せてくれますよ。
そんなメダカですが、熱帯魚ショップで販売
されている品種改良された色鮮やかな種類とは
違い、素朴でほのぼのとした魅力がある野生の
メダカは、コツさえ掴めば簡単に捕まえる事が
出来るんです。
今回メダカの捕獲法として
- 生息地
- 捕獲時期
- 捕獲方法
- 捕獲後
- 注意点
などをご紹介します。
生息地
メダカが生息しているのは、水流が緩やかな川や
沼、田んぼ、浅瀬などです。
メダカは周囲の色と同化する保護色機能があるの
でなかなか発見出来ないですが、川岸や水草の
根元を良く見ると群れで泳いでいるのが確認出来ます。
捕獲時期
メダカは春から晩夏にかけて150日間も
産卵を続けます。その間に次々卵から稚魚が
孵化するので、5月~7月が捕獲適期となります。
捕獲方法
アミで捕まえる
[用意する物]
- 目の細かいアミ1~2本
[捕まえ方]
- メダカを発見したら、静かにアミを水底
に沈めます。 - メダカが逃げても同じ所で待機します。
- 暫くすると逃げたメダカが戻ってくるので、
アミの上を通過したタイミングで素早く垂直
に引き上げます。
また、2本のアミを使い群れの前後両側から
追い込んで捕獲する方法もあります。
メダカは1度逃げても同じ所に戻ってくるので、
追い回さずに待機しましょう。
ペットボトルトラップで捕まえる
[用意する物]
- 2ℓのペットボトル
- 紐
- 餌(イトミミズなど)
[作り方]
- ペットボトルの上部(飲み口部分)を、下から
2/3程の長さの所で切り取ります。 - ペットボトルに重りとなる小石とイトミミズ
などの餌を入れます。 - ペットボトル下部に水抜きとなる小さな穴を
4~5箇所開けます。 - 切り取った上部が、ペットボトルの内部に入
り込むように差し込み固定します。 - 回収する際に掴む紐を結び付けて完成です。
メダカは明るい時間に活動し暗くなると眠る
ので、夜のうちにメダカの好む場所に設置し、
翌日の午前中に回収します。
やってみたくなるメダカとり
水槽トラップで捕まえる
[用意する物]
- 小さめの蓋つき水槽
- 紐
- 餌(イトミミズなど)
[作り方]
- 水槽内に餌となるイトミミズなどを入れます。
- 水槽の蓋に紐を取り付け、遠隔操作で蓋が
開閉出来るようにします。
メダカの居る場所に水槽を沈め、餌を食べるた
め水槽内に入った所で紐を引き蓋を閉めます。
捕獲後
捕獲したメダカは、出来るだけ早く持ち帰り水槽
に入れてあげます。
バケツで持ち帰る際は容器の半分程の水を入れ、
個体数が多い場合はエアーストーンなどを入れます。
袋に入れて持ち帰る際は
少々水を少な目にして、出来るだけ空気を入れ
て膨らませ口を縛ります。
この時口で息を吹き込んではいけません。
日の光が当たると水温が上がってしまうので、
タオルや新聞紙で包み水温上昇を防ぎます。
注意点
現在野生のメダカは生活排水による水質汚染、
住宅造成、用水路の整備などにより生息数が年々
減少し、2003年5月に絶滅危惧種Ⅱ類に指定さ
れました。
採取が禁止されているわけではありませんが、
無用な乱獲は絶対にやめましょう。
メダカは皮膚が弱く、アミで掬った際に傷がつく
と病気になりやすくなります。
捕獲の際は目の細かいアミを使用し、なるべく丁寧
に扱うようにしましょう。
病気やケガをしたメダカは、自然下よりも水量が
少なく水質が悪化しやすい水槽で飼育すると一気
に弱ってしまいます。
病気の蔓延を防ぐ為にも、その様な個体は元居た
場所へ帰してあげます。
まとめ
- 水流が緩やかな川や沼、田んぼ、浅瀬などに
生息する。 - 5月~7月が捕獲適期。
- アミで掬う、トラップを仕掛けるなどして捕獲する。
- 捕獲後は出来るだけ早く持ち帰る。
- 絶滅危惧種Ⅱ類に指定されているので、飼育出
来る数だけ捕獲する。
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