フウセンカズラとはムクロジ科の植物の一種
で、花は小さくあまり目立ちませんが、風船
状の可愛らしい果実を観て楽しむために栽培
されます。
暑さや日差しに強く、フェンスや他の植物に
まきひげを絡ませながらぐんぐん伸びるので、
日除け目的の緑のカーテンや、垣根、アーチ支
柱を利用しトンネル風に仕立てる事も出来ます。
そんなフウセンカズラの
- 種まき、苗植え
- 水やり、肥料
- 増やし方
- 病気、害虫
- 仕立て方
などをご紹介します。
種まき・苗植え
種まき
4月~6月、気温が20度~25度くらいが発芽
の適温で、早まきは禁物です。
種の皮は固く吸水が悪いため発芽が遅れるの
で、種の白い部分を少し傷つけ1日水につけ
吸水させてから種まきをします。
水はけの良い土へ3㎝間隔で植え、種が隠れ
るように1㎝程度土をかぶせます。
土が乾燥しないようたっぷりと水やりをし、
日当たりの良い所で管理しましょう。
苗植え
種まき同様4月~6月本葉が4~5枚になった
幼苗、又は市販の苗を鉢やプランター、庭
に植え付けていきます。
鉢やプランターは深型タイプを用意し、市販
の草花用培養土などの水はけの良い土を入れ
ましょう。
65㎝程のプランターでは3株を目安に植え付
け、地植えでは約30㎝の株間を目安に植え
付けます。
水やり・肥料
水やり
鉢やプランターの場合は、土の表面が乾いた
ら、底から水が溢れるようにタップリと水や
りをします。
地植えの場合は日中に水やりをすると蒸発し
て蒸れやすくなるので、朝や夕方の涼しい時
間帯、気温が高い日などは早朝と夕方の2回
水やりをしましょう。
肥料
フウセンカズラは肥料を好む植物ですので、
液体肥料の場合1~2週間に一度、緩効性の
粒状肥料の場合は1~2ヶ月に一度与えます。
ただし、窒素分の多い肥料は葉が茂りすぎ
果実を落とす原因にもなるので、リン酸分
の多い肥料や、カリウムの多い肥料を使う
といいでしょう。
増やし方
寒さに弱いフウセンカズラは、4月~6月に
種を植え夏に果実をつけ冬には枯れてしま
うので、毎年種をまいて育てます。
気温が下がって実が茶色くなってきたら実を
とり、中から種を取り出します。1つの実に
は3つの種が入っているので、上手に育てれ
ば1株から200個以上の種がとれます。
とれた種は乾燥させ冷暗所で管理し、来年用
に保存しておきます。
フウセンカズラの種
注意する病気・害虫
フウセンカズラは病気に強い丈夫で育てやすい
植物ですが、まれにハダニがついてしまう事が
あります。
ハダニがついてしまうと葉のツヤがなくなり、
枯れてしまいますので、ハダニを見つけたら
市販の殺虫剤などを散布して退治して下さい。
仕立て方
緑のカーテン
[用意する物]
- 竹竿や市販の支柱
- つるもの用ネット
フウセンカズラの葉は小さいので、緑のカーテ
ンを仕立てるにはまず、本葉が5~7枚になった
ら摘心をします。
摘心とは
つるの先端を摘み取る事で、摘心をすると新し
い芽が出てつるの数が増える事により、横に伸
びていきます。
摘心後のタイミングでつるもの用ネットを張り、
つるが絡む場所を作ります。ヘチマやゴーヤー
など実のなる植物と違い、フウセンカズラは重
くならないのでネットは簡単な設置だけでいい
でしょう。
point !
気候が良いと一気に成長し、あっという間につ
るが伸びるのでネットの設置は早めにする事お
ススメします。
あんどん仕立て
[用意する物]
- あんどん支柱
- 麻紐
フウセンカズラを鉢に植えると、あさがお
のようなあんどん仕立てにする事も出来ます。
フウセンカズラは茎自体が絡んでいくので
はなく、伸びた小さいつるの先たけでもの
をつかむので、太い支柱だけではうまく絡
まる事が出来ません。柵の間に麻紐などを
はってあげ、摘心をすると形よく育ちます。
フウセンカズラの栽培まとめ
✽ 寒さに弱く、気温が20度以上のなる春が
種まき時期。
✽ 発芽を促すため種まきの前日、種に傷をつ
け水にひたす。
✽ 土が乾いてきたらたっぷりの水やりをする。
✽ 窒素分の多い肥料は実を落とす原因になる
ので、リン酸・カリウムの多い肥料を使用する。
✽ 寒くなり実が茶色くなったら種をとり、
乾燥、冷暗所に保管し来年用に保存。
✽ 病気に強いが、ハダニがつくと枯れてしまう
ため注意。