いつもは気にしないけれど、必要になると気になるマナー。
その内の1つはのしの書き方ではないでしょうか。
何を選んだらいいのか、
何をどのように書いたらいいのか分かりませんよね?
「お中元」という言葉も期間限定で、
遅くなると「暑中御伺」や「残暑御伺」に
変わると知っていましたか?
昔からの日本のマナーですが、現代では馴染みが薄くなり
マナー違反をしてしまう恐れもあります。
これを機に覚えてみませんか?
のしとは?
「のし(熨斗)」とは一般的には慶事における
贈答品に沿える飾りで、日本独特の文化であり
日本の贈りもの特徴ともいえるものです。
元々はアワビを薄くのして干したものを包んだものが
「のし」で、現在は黄色い紙をアワビに見立てて
長方形の色紙で包んだものを言います。
アワビは長寿をもたらす食べ物ということでもあり、
長寿を願うという気持ちからお見舞いの封筒にも
のしが付いていることがあります。
ここまで読んで
「あれ、のしの書き方って?」と思った方はいませんか?
実は「のし」は水引と一緒に印刷された
「のし紙」と勘違いしている人が多いのです。
だから「のしってどう書くのが正しいのか?」と
悩むのですが、厳密にいうと「のし」はのし紙の右上に
印刷されているものですので注意して下さい。
のし紙で贈答品を包むとき、
「内のし」と
「外のし」があります。
厳密な使い分けはありませんが、
適切な選択があるので注意しましょう。
一般的に宅配便で送るときは
のし紙が傷つかないように「内のし」を選びましょう。
「内のし」は包装紙で隠れるので表書きが見えません。
そのため「相手の慶事を祝うのではなく、
自分に祝い事があったのでおすそ分けしたい」という
意味のこめられた内祝いは「内のし」が好まれます。
のしの書き方は?
まずお中元の水引には「紅白の蝶結び」を選びます。
お中元は一般的に7月初め~7月15日の期間中に贈ります。
この場合の上段には
「御中元」もしくは「お中元」と書きましょう。
7月15日以降に贈る場合
上段には「お中元」ではなく
「暑中御伺」または「暑中お見舞い」、
立秋以降になった場合は「残暑御伺」または
「残暑お見舞い」と書くのが正しいマナーです。
さらに目上の方に対しては「見舞う」という表現は
失礼になってしまう(見舞う方が優位の立場)ので、
目上の方に贈るときは「暑中御伺」「残暑御伺」と書きましょう。
個人で送る場合
下段中央にフルネームで書きます。
先方の名前を書く場合は、上段の左上に先方の名前を書き、
贈り主は下段中央に書きます。
連名で書く場合
目上の人の名前が右にくるように
書いていきます。但し先方の名前を書く場合は
上段の左上に先方の名前を書き、
目上の人の名前が左に来るように書くことに注意しましょう。
通例では連名は3名までです。
3名以上で贈る場合は下段中央に代表者名を書き、
その左側に「外一同」と書き、他の人の名前は
中包みに書くのがマナーです。
会社名を書く場合
名前の右側、名刺を貼る場合は下段中央に剥がれないように貼ります
(名刺は略式なので敢えて左下にずらして貼る場合もあります)。