体長3.5㎝程の小さな魚であるメダカは、
日本本州から琉球列島にかけて分布し観賞魚
として古くから日本人に親しまれてきました。
一昔前は小川や水路でよく見かける馴染み深
い魚でしたが、今や絶滅危惧Ⅱ類に指定され
る程個体数が減少しています。
そんなメダカは観賞魚の中でも特に丈夫な魚と
言われておりますが、その寿命は飼育環境で大
きく変わります。
そこで今回メダカの
- 寿命
- 主な死因
- 長生きさせるコツ
などをご紹介します。
寿命
メダカの寿命は野生下で約1年、飼育下では
平均3~4年と言われています。
自然界で暮らす野生のメダカは病気や老化に
よる捕食困難や、天敵による被害などから飼
育下よりも寿命が短くなります。
しかし
飼育下でも水温・水質の急激な変化や、飼育
環境の劣勢などが起これば寿命を全う出来ず、
数ヶ月で死んでしまう事もあります。
主な死因
天敵被害
屋内で飼育している場合はあまり関係ありま
せんが、屋外で飼育している場合は天敵によ
る被害に注意しなければなりません。
鳥や猫、トンボの幼虫であるヤゴなどの水生
昆虫が飼育下のメダカの天敵として考えられます。
鳥や猫などは動物除けのアミなどで対策出来
ますが、ヤゴはトンボが飛来して飼育容器に
直接産卵するので厄介です。
またメダカの大好物であるボウフラが、逆に
メダカの稚魚を捕食してしまう事もあります。
ヤゴやボウフラを完全に防ぎきるのは難しい
ですが、出来るだけ目の細かいネットを張る
などして対策します。
病気
飼育魚の中でも比較的丈夫で飼いやすいとさ
れるメダカですが、飼育環境や飼育法によって
は病気になる事があります。
特に尾腐れ病や白点病、松かさ病、水カビ病、
転覆病などはメダカを含む観賞魚全般に多い
病気なので注意します。
病気の発見が遅れると治療が難しくなりますが、
早期発見・早期治療で回復する事もあるので日
々の健康観察がポイントになります。
水温の上昇
メダカを死なせてしまう人為的なミスで
比較的多いのが、水温の上昇です。
特に夏場に起こりやすく、朝晩の気温差や外出
時などでエアコンを切った室内、直射日光が水
槽に当たる設置場所などが主な原因です。
水温の上昇により、水中の溶解酸素量の低下に
繋がり酸欠で死んでしまう場合や、高すぎる水
温にメダカが耐えられなくて死んでしまう場合
が考えられます。
水槽の設置場所の移動や、水槽用クーラーの設
置などをして対処しましょう。
水質の悪化
水槽内の水は見た目が綺麗でも、日々水質は変
化しています。
水質を良好に保つには定期的に水替えをする必
要がありますが、1度に全ての水を変えると急
激な水質の変化が起こりショック死してしまう
事があります。
また小さい水槽での飼育や過密飼育は水質の悪化
を早めてしまうので、大きめの水槽での過疎飼育
を心がけます。
長生きさせるコツ
メダカを含め魚は少々粗食気味に育てた方が
長生きするので、人工飼料に記載されている
メーカー推奨の量よりも少なめに与えるのが
ポイントです。
また、餌は基本的に人工飼料を与えますが、
野生下のメダカが好んで食べるミジンコや
ゾウリムシも積極的に与える事で、寿命が
延びる可能性があります。
メダカの生存可能水温は2~40度とかなり幅が
ありますが、飼育に最適な水温は20~28度と
なります。
水温計を設置し、適温を維持するようにしま
しょう。
直射日光が水槽全面に当たると水温の変化が
激しくメダカに負担がかかりますが、
適度に紫外線を浴びる事により骨格形成を促し、
病気を予防する効果があります。
水温に注意しながら、水槽の一部が日光に当たる
ようにしましょう。
日なたぼっこする3色メダカたち 水温が下がりめだか日向ぼっこしています 楊貴妃めだか
まとめ
- ✤ 野生下では約1年、飼育下では3~4年が平均寿命。
- ✤ 天敵被害や病気、水温、水質の急激な変化が
主な死因。 - ✤ 粗食気味に飼育し、水温は20~28度を維持する。
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