淡水から海水、浅瀬から深海まで
世界中のあらゆる水中に生息するクラゲは、
イソギンチャクやサンゴなどの刺胞動物門
に属する動物の中で、浮遊生活をする種類
の総称の事を言います。
半透明の柔らかいゼラチン質で出来た体か
ら伸びる触手には毒があり、時には人間に
被害をもたらす事もありますが、
その反面
優雅な浮遊姿にはリラクゼーション効果が
認められ、ペットとしてのクラゲアクアリ
ウムは非常に人気があります。
そこで今回クラゲを飼育する際
- 用意する物
- 餌
- 水替え
- クラゲ飼育の難易度
- 注意点
などをご紹介します。
用意する物
水槽
クラゲは飼育環境作りや維持に手間がかかり
少々難易度が高いので、クラゲ専用の水槽を
購入する事をおススメします。
本格的な物はかなり費用が掛かりますが、ク
ラゲ専用の飼育環境を再現する水槽などもあ
るので、初心者でも簡単に飼育を始められる
と思います。
それ以外ですと、クラゲが水槽で窮屈になら
ない程度のサイズを選びます。
人工海水
ほとんどのクラゲは海水域に生息しているの
で、人工海水を作る必要があります。
クラゲを購入したお店や、熱帯魚ショップに
は必ず海水の元が販売されているので、それ
らを使用します。
海から海水を汲んできて使用するのは、汚れ
や不純物の点からおススメしません。
ライト
種類にもよりますが多くのクラゲは太陽の光
を必要とするので、メタルハライドランプ
(メタハラ)を設置します。
水流ポンプ
クラゲは遊泳能力が低く、人工的に水流を作っ
てあげなければ水槽の底に沈んでしまいすぐ
に死んでしまいます。
しかし水流が強すぎるとケガをしてしまうの
で注意します。またクラゲがポンプに巻き込
まれないように、吸い込み口をスポンジ等で
覆う事を忘れずに行います。
クーラー、ヒーター
水温の変化に非常に弱い為、クラゲの最適水
温である23度前後を常に維持します。
低い水温には個体により耐性がある場合もあり
ますが、高い水温は確実に個体を弱らせるので、
特に夏場は注意が必要です。
水温計
クラゲに最適な水温である23度前後を維持し
ているか、定期的にチェックします。
餌
市販のクラゲの餌やブラインシュリンプを与
えます。餌の与え過ぎは水質を悪化させてし
まうので、少量を1日2回程度与えます。
ミズクラゲに餌やり&観察
水替え
クラゲは水質・水温の変化に非常に敏感で、
それにより命を落とす事もあります。
水替えは1度に全て行うのではなく、1/3程度
の少量の水をゆっくり慎重に変えましょう。
クラゲ飼育の難易度
クラゲは設備の整った水族館や研究機関でさ
え飼育が難しく、長期飼育や繁殖などまだまだ
その生態は謎に包まれた部分が多い生き物です。
水質や水温の変化に非常に弱いという特徴を
持ちながら、餌とするプランクトンが水質悪
化の原因である事も飼育難易度をあげる理由
の一つです。
また、水流が無ければ生きられませんが、
ゼラチン質で出来た体は非常にデリケートで
傷つきやすく、水泡が付いただけでも体に穴
が開いてしまいます。
自然界でも短命と言われているので、飼育下で
も長期生存は不可能と考え飼育に臨みましょう。
注意点
クラゲは他の魚と混泳飼育すると食べられる、
又はクラゲの毒で魚が死んでしまいます。
飼育する水槽にはクラゲだけを入れましょう。
レイアウトは泳ぎの妨げになりケガの原因とな
るので、水槽内は出来るだけシンプルにします。
飼育用に販売されているクラゲにも、種類によ
り毒を持つ物もいます。
素手で触る時は十分注意しましょう。
まとめ
- ✤ 費用は掛かるが、クラゲ専用の水槽を購入
する方が飼育しやすい。 - ✤ 専用の餌かブラインシュリンプを1日2回
少量与える。 - ✤ 水質、水温の変化に弱いので水替えは少量
ずつ慎重に行う。 - ✤ 自然界でも短命な為、長期飼育は不可能と
考え飼育する。