南極大陸を除く全大陸に分布するヤモリは、
森林や砂漠、民家などに生息し、家に幸福を
もたらす守り神「家守」と言う風に古くから
伝えられています。
迷信の様な話ですが、実際にヤモリは民家に
とって害虫であるシロアリや蛾、蜘蛛やゴキ
ブリなどを食べてくれる有難い存在なのです。
また人間に対し臆病で攻撃性が低い為、人に
危害を加える事は無くペットとして飼育され
る事もあります。
そんなヤモリですが、見つけたらどのように
して捕まえたら良いのでしょうか。
そこで今回ヤモリの捕獲法として
- イモリとの違い
- 捕獲時期
- 生息場所
- 捕獲方法
- ヤモリの追い出し方
などをご紹介します。
イモリとの違い
ヤモリが家を守る「家守」に対し、イモリは
井戸やその周辺の水辺にいる害虫を食べてく
れる事から「井守」と伝えられています。
またヤモリは完全に陸上で生活する爬虫類で
トカゲや蛇などの仲間に分類されますが、イ
モリは水辺で生活する両生類で、カエルなど
の仲間に分類されます。
さらに、ヤモリには毒が無く体色は1色ですが
イモリはお腹側が赤く、フグの毒として有名な
テトロドトキシンという毒を持っています。
死亡例は無いようですが、目など粘膜に入ると
危険なので触らないようにしましょう。
捕獲時期
ヤモリは4月~10月頃の暖かい時期に活動する
夜行性の生き物です。特に気温が高くなる夏場
は活動が活発になるので見つけやすいでしょう。
しかし
変温動物のため寒くなると冬眠するので、肌寒
くなる時期には捕獲は困難になります。
生息場所
夜行性のため昼間は壁の隙間などの狭い場所に
潜り込み、夜になると光に集まる虫を捕食する
為に街灯や壁を登って来ます。
昼間は隙間や物陰、夜は虫が集まりやすい場所
やその周辺の壁などを探しましょう。
捕獲方法
ペットボトルトラップ
[用意する物]
- 2ℓのペットボトル
- 生餌(コオロギ、バッタ、ミールワーム、etc.)
[作り方]
- ペットボトルを下から2/3程度の長さで
カットします。 - カットしたペットボトルに生きた虫を餌
として入れます。 - ペットボトル上部が内部に入り込むよう
に差し込みます。
[設置]
- ヤモリは意外とどこにでもいるので、自宅や
外壁、電柱付近など色々な所に仕掛けると捕
獲率が上がります。 - 数時間おきにトラップを確認して、ヤモリが
かかっていなければ餌や場所を変えてみます。
捕獲した際にヤモリに噛まれる事がありますが、
ヤモリは歯も毒も持っていないので安心して下さい。
ペットボトル仕掛けの作り方と材料(ビンドウ) How to make a fish bottle trap
ヤモリの追い出し方
ヤモリは害虫を食べてくれる有益生物ですが、
爬虫類などが苦手な方にとっては不快生物に
なりますよね。
またそのような場合は捕獲して外へ出すのも
困難だと思います。
ヤモリの侵入を防ぐ対策方法
ヤモリを含む爬虫類は湿気の多い日陰を好むの
で、家外の雑草などをこまめに摘み取り通気・
日当たりを良くします。
また、家の中に餌となる害虫や虫が居るとヤモリ
がやって来るので、それらを駆除する事も重要です。
ヤモリを家の中で見つけたら
住居への侵入後は忌避剤や瞬間冷凍タイプの
殺虫剤を使用するという手もありますが、
本来ヤモリは人間に対して臆病で攻撃性の低い
性格をしているので、物音を立てて追いかけれ
ば逃げてしまいます。
この時、外に通じるドアや窓を開けてそこに追
い立てるようにして下さい。
しかしながら、やはり人間に害を与えない有益
な生き物ですので、出来る事ならそっと見守り
共存してあげて下さいね。
まとめ
- ✤ ヤモリは爬虫類で無毒、イモリは両生類で
フグと同じ毒を持つ。 - ✤ 4~10月の暖かい時期の夜が捕獲適期。
- 昼間は隙間や物陰、夜は虫が集まりやすい
場所を探す。 - ✤ ペットボトルに生餌を入れたトラップを使用
して捕獲する。 - ✤ 家の湿気対策、害虫・虫対策をして、ヤモリ
の侵入を防ぐ。 - ✤ 物音を立てて追いかけると逃げる。