現時点では根本の原因が分からないため、
完治する方法が見つかっていないクローン病。
薬の服用や食事の制限によって
症状を抑えながら長く付き合っていく必要のある病気です。
病気と上手に付き合っていくためには、
症状を抑えながらも
食事を楽しめることが大切になってきます。
症状を抑えるためにはどんな食事がいいのか、
どんなことに気をつければよいのか、
栄養面からの治療についてご紹介していきます。
クローン病とは?
比較的若い年代に多く見られるクローン病。
消化管に炎症が起こったり潰瘍ができたりする病気です。
詳しい症状などについては
こちらの記事に記載してありますのでご参照ください。
どんな食事が有効なの?
クローン病にでは、
腸の刺激となる食事を避けることが基本になります。
しかし消化管に炎症が起こると
低栄養状態になりがちになるため高エネルギーが求められます。
つまり刺激を避けつつ
効率的にエネルギーを摂取する必要があるのです。
そしてクローン病の食事で
最も気をつけなければならないのが脂肪です。
脂肪は病状の悪化や炎症を引き起こすとされており、
1日に20g以下の摂取にとどめる必要があります。
低脂肪でありながらも十分なカロリーが摂取でき、
消化管に負担をかける繊維などを含まない
低残渣食が望ましいとされています。
脂質は調理法を工夫することで
摂取量を減らすことができます。
テフロン加工のフライパンを使う、煮る・蒸すなどの
調理法を多用する、電子レンジやトースターを活用するなどして、
油を使わない調理を心がけるようにしてください。
基本的にタンパク質は
植物性の食品や魚介類から摂取することが望ましいとされています。
肉類は炎症を引き起こす可能性があるので
極力避けたいものですが、とりのささみなどは低脂肪なので
量を控えつつ食べることができます。
皮をはいだり脂を切り落とすなどの
工夫をしたりすることでできるだけ脂肪量を減らしましょう。
ひき肉などは湯通しをしておくのも有効です。
魚介類は炎症を抑える効果があると言われている
サバやサンマ、イワシなどの青魚を
積極的に摂るようにするとよいですね!
野菜は皮をむき、種を取り除き、
小さくカットすることで消化の助けになります。
柔らかく煮た野菜を
ミキサーで撹拌した野菜スープなどがおすすめです。
クローン病では
水分をしっかり摂ることも大切なので
水分もとれるスープは効率のよい食事と言えます。
腸に負担をかけないために間食を控えて、
規則正しい時間に食事を摂ることも大切です。
消化を助けるためによく噛んで食べることも忘れてはいけません。
病気とうまく付き合うためにも、
工夫しながら日々の食事を楽しむことが重要ですね!