熱帯・亜熱帯地方を初め全世界に
約2000種いるとされるカマキリは、鎌状に
変形した前足で小動物や虫を捕食する肉食性
の昆虫です。
自分よりも遥かに大きい人や猫が相手でも、
本能のまま闘志を燃やし、怯む事なくファイ
ティングポーズをとる姿は大人も子供もファ
ンが多いのではないでしょうか。
また
家庭菜園や農業をする際の悩みの種である、
害虫を捕食してくれる代表的な益虫で、
カマキリの卵は生物農薬として集められて
いるほどです。
そんなカマキリですが、捕獲するにはどうした
らいいのでしょうか。
そこで今回カマキリを捕獲する際
- 発生時期
- 種類別生息場所
- 捕獲方法
- 飼育法
などをご紹介します。
発生時期
8月下旬~9月にかけて繁殖期を迎え産卵し、
暖かくなる4月~5月に孵化した卵から100~
200匹の幼虫が出てきます。
孵化した数百匹の幼虫は自然界の様々な困難
に直面し、5~6回の脱皮を繰り返した後成虫
になるまで生き残るのはたった数匹しかいません。
種類別生息場所
オオカマキリ
体長7~9㎝の日本に生息する中の、最も有名
で1番大きなカマキリです。
緑色、又は茶色の体色をしていて、主に森林
や背の高い草むらに生息し、開けた場所では
あまり見かけません。
チョウセンカマキリとよく似ていますが、
前脚の間部分が黄色く、後翅部分が暗褐色な
のが特徴です。
チョウセンカマキリ(カマキリ)
体長6~8㎝でチョウセンカマキリと言う名の
簡単にカマキリと呼ばれる事もあり、良く似
たオオカマキリより少し小さく細身です。
緑色、又は茶色の体色がオオカマキリと酷似
しますが、前脚の間部分がオレンジ色で後翅
部分は透明なのがチョウセンカマキリの特徴です。
森林や草原、川原に生息します。
ハラビロカマキリ
体長5~6㎝で羽に白い斑点があるのが特徴です。
個体の殆どが緑色で、他のカマキリに比べ寸胴
体系な為比較的見分け易いと思います。
背の低い草原や開けた場所に生息します。
コカマキリ
体長4.5~6㎝程の小型種で、鎌の部分にある
目玉模様が特徴的です。
褐色の体色をした個体が多いですが、極端に緑色、
赤味掛かったものも稀にいます。
草原や畑、住宅地にもいます。
捕獲方法
カマキリは獲物を待ち伏せて捕食するので、
動く物にしか興味がなく罠を仕掛けて誘き寄
せる事は出来ません。
そのため直接見つけて素手で捕獲する方法
しかないのです。
まず、獲物だと思われ鎌で攻撃される可能性
があるので、軍手を着用します。
カマキリの生息場所を探し、カマキリを見つ
けたら頭と腹の中間あたりの細くなっている
部分を掴みます。
掴む部分を間違えると、体をひねって鎌で
攻撃してくるので注意しましょう。
また、
手を差し出すと意外と上って来ることもある
ので、カマキリの動きを待つのも良いですよ。
カマキリを捕獲、しかし・・・.ASF
飼育法
用意する物
・飼育ケース
昆虫飼育用などのプラスチックの透明なケース
を用意します。逃げ出さないように必ず蓋が付
いている物を選びましょう。
・止まり木
カマキリが止まる棒切れを2~3本設置します。
葉や枝の付いた落ち木を使用すると良いでしょう。
・飲み水皿
カマキリの給水用に、飲み水用の皿へ水を含ま
せた脱脂綿を置きケース内に設置します。
衛生面を考えて、脱脂綿は毎日交換しましょう。
カマキリの飼育
カマキリは非常にどう猛な性格の為、他の昆虫
と一緒に飼育すると捕食してしまう他、同じ
カマキリ同士でも共食いしてしまうので、基本
的には1匹ずつ飼育します。
・餌
カマキリの主食は
コオロギやバッタ、蝶々やハエなどの生きた餌です。
野生の虫を捕まえて与えるのが難しい場合
脂身の少ない鶏胸肉やカマボコなどを2日に
1回与えます。
ただしカマキリは生きて動いている物にしか
興味を示さないので、ピンセットなどで口元
に持って行くか、動かして興味を向けさせて
与えます。
まとめ
- 秋に産卵し、春に孵化する。
- 主に森林や草むらに生息する。
- 罠におびき寄せる事は難しいので、素手で
捕獲する。 - 捕獲する際は、頭と腹の中間の細い部分
を掴まないと鎌で攻撃される。 - 飼育する場合は単独飼いを基本とし、2日
に1回餌を与える。