睡眠はとても大切な身体の活動なので、
睡眠に異常があると
健全な日常生活や社会生活を送れなくなってしまいます。
つまり睡眠の異常、睡眠障害は病気なのです。
睡眠障害の診断には問題と原因を探り、
そして患者自身が感じている主観的な症状と
周囲の客観的情報をもとに
専門医が多方面から検討する必要があります。
正しい診断が適切な治療に繋がるので
睡眠障害の治療には専門医のサポートが必須です。
睡眠障害とは？
規則正しい睡眠は
身体や心の疲れを回復する効果の他に、
記憶を定着させる効果や
免疫機能を強化する効果があります。
睡眠障害とは
睡眠に問題がある状態で、睡眠障害になると
日常生活や社会生活に支障をきたします。
更に睡眠障害の症状が悪化すると
生活習慣病やうつ病になりやすくなってしまいます。
睡眠障害には不眠症や過眠症など
患者自身が自覚できる症状と、
寝言・いびき・歯ぎしりなど
周囲が指摘する症状があります。
「睡眠障害ではないか？」と不安になったら
自分で自覚していることと、人から指摘されたことを把握し、
専門医の診察を受け、正しい診断をしてもらいましょう。
正しい診断が適切な治療に繋がります。
（関連記事：睡眠障害とは？現れる症状の種類を紹介！！）
治療方法と治療期間
睡眠障害の治療はその原因を特定し、
原因の除去をする必要があります。
基本的な治療法は次の4つの方法です。
- 精神療法／心理療法
- 医薬品の投与および調整
- 身体的な治療
- リハビリと管理
しかし原因が必ずしも1つだけではなく、
複数の原因が混ざりあって
睡眠障害になるケースの方が多く、
結果として
治療方法も1つだけではなく
複数の治療法を合わせる必要があります。
効果的な治療方法を選択するには
患者の自覚、医学的または精神医学的な病歴、患者の好み、
専門医の専門知識が必要になります
（治療期間は症状の内容・度合によって異なり、
他の誘発性を合わせると一概に述べることはできない）。
抑うつや不安など精神医学的な原因の場合は
専門医師の適切な治療が必要です。
睡眠障害の患者の半数近くが
精神医学的な疾患を抱えていると言われています。
ストレスなど心理的なことが原因の場合は、
眠れなくなった時期の前後の出来事を検討することで
原因を明らかにできるため改善することは出来ますが、
次から次へと
ストレスを感じる原因は生まれるため
根本的な解決をしないと
精神医学的な問題へと変わっていく可能性もあります。
生活習慣の乱れや時差など
環境が原因の睡眠障害の場合、睡眠衛生指導を行われます。
睡眠薬など薬物の補助による治療は
最低限で、厚生労働省が2003年に発表した
「快適な睡眠のための7箇条」をもとに指導が行われます。
更に2014年には、
「健康づくりのための睡眠指針2014」が公開され、
それにより7箇条には科学的根拠が明らかになっています。
また「眠れない」という睡眠障害の場合は
治療として睡眠薬が処方されると思いがちですが、
まずは
- 考え得る可能性を探り
- 現在飲んでいる薬があれば見直す
- カフェイン・アルコール・ニコチンなどを
摂取する習慣があるならば改善
を行います。
また睡眠時無呼吸症候群の場合は
逆に睡眠薬が症状を悪化させる可能性があるので、
睡眠薬ではなく内科的な治療を行うことが多いです。
病気や怪我による痛み・痒み・その他の症状が
睡眠を妨げる場合は症状を治癒することで
睡眠障害が改善されることがあります。