肉は部位別に切り方を変えているって知って
いましたか?
こだわりのある焼き肉店では、肉の部位別に
ワンプレートに並べてありますが、確かに肉
の部位によってカットの仕方が全然違います。
肉には何本もの繊維があって、太くてしっか
りとした繊維や、細かい繊維がひしめきあっ
ています。
例えばロースやハラミは厚めに、牛タンたカ
ルビは薄めにカットしますが、肉の部位別に
切り方を変えると美味しさも変わるのでしょ
うか?
肉を存分に味わうには、切り方も重要!それ
では肉の切り方で美味しさが変わる?!おす
すめの方法をご紹介します。
【肉の切り方で美味しさは変わる?】
肉には何本もの繊維が走っていますが、繊維
の残り方によっては、食べた時の食感がかわ
ってしまったり、繊維が歯の間に挟まってし
まったりします。
肉をカットするときは、繊維を短く断ち切る
ことで柔らかくなり舌触りもよくなりますし、
熱のとおりもよくなり噛み切りやすく、食べ
やすくなります。
肉は焼くと繊維が縮むので、肉全体が反り返
ってしまうのを防ぐ効果もあります。
肉を切るときのポイントは、肉の繊維に対し
て直角に包丁を入れることです。
牛肉、豚肉、鳥胸肉は比較的、繊維の方向が
一定方向に走っています。
見た目でも繊維の方向を確認できるので、包
丁を繊維に対して垂直にあててカットしまし
ょう。
それに比べて、鳥もも肉は繊維の方向がマチ
マチです。
鳥もも肉をカットするときは、鳥肉全体を広
げて繊維の方向を確かめながらカットしてく
ださい。
鳥のささみ肉は必ず筋を取り除きます。
ささみの筋は固いので食べたときの口当たり
が悪くなりますし、熱を通すとささみの身自
体も縮んでしまいます。
鳥のささみ肉の筋の取り除き方
鳥のささみ肉の筋は、調理する前に1本ずつ取
り除いて食感を良くしましょう。
1 鳥ささみの筋が下になるように、まな板
に置きます。
2 鳥ささみの端から出ている白い筋を、指
でしっかりと掴みます。
3 包丁で筋をこそげとるように、ゆっくり
と身と筋を切り離していきます。
力を入れすぎると身がさけてしまうので
注意してください。
【繊維を潰して肉を柔らかくする方法】
肉の繊維を断ち切ることで、ある程度食感は
良くなりますが、それでも硬いと感じること
があります。
特に豚肉は他の肉と比べて身が縮みやすいの
で、硬く感じると思います。
そんなときは、肉の繊維に対して直角に包丁
を入れてカットした後に、肉叩きで肉を叩い
て繊維を潰します。
こうすることで焼いたあとも硬くなりにくく、
柔らかく仕上げることができます。
またロース肉のような、赤身と脂身の境目部
分は肉が縮みやすい部分です。
赤身と脂身の境目に包丁で等間隔に切りこみ
を入れておくと、焼いたときの肉の縮みを防
ぐことができます。
【調理をするときは温度が大切!!】
肉が硬くなる要因の一つが、調理するときの
温度が高すぎることです。
強火になればなるほど肉は縮みやすく、水分
が抜けてしまい食感はパサパサになりやすい
です。
肉をじっくり柔らかく仕上げることができる
低温調理や、肉の水分を逃さず均一に熱を通
すことができる真空調理で、硬くなりやすい
肉も柔らかく調理することができます。
また”プロテアーゼ”と呼ばれる、たんぱく
質分解酵素は肉を柔らかくしてくれます。
これはヨーグルトや塩麹、パイナップルやキ
ウイに含まれている酵素です。
ヨーグルトに漬け込んだタンドリーチキンや、
酢豚に入っているパイナップルには、きちん
と意味があるんですね。
肉をこれらに漬け込んで、冷蔵庫で一晩寝か
せると驚くほど肉が柔らかくなります。
塩麹はとても焦げやすいので、塩麹に漬け込
んだ場合は、調理前に塩麹を軽く洗い流すか
拭ってから調理してくださいね。