野良猫とは飼い主のいない、特定の民家を
ねぐらとしない猫の事をいい、
- 人間の住居で生活する猫をイエネコ
- 飼い主はいるが放し飼い状態の猫を
地域猫 - 野に放たれ野生化した猫を野猫
と言います。
近年野良猫によるトラブルが増えており、
交通事故や伝染病の問題、食害や排泄物
の問題などが野良猫の個体数の増加に比
例して問題になっています。
実際イエネコの平均寿命が約15年に対し
て、野良猫の平均寿命は3~4年程と言わ
れており、その生活環境の過酷さが伺え
ます。
ガリガリに痩せてしまった猫や、交通機
関が発達した場所にいる猫は、いつ何が
起きるかわからず心配ですよね。
そこで今回野良猫を捕獲する際の
- 懐かせ方
- 捕まえ方
- 捕獲後
- 病気
- 注意点
などをご紹介します。
懐かせ方
動作
猫は非常に警戒心が強く、急な動作をした
り無理に近づいたりすると危険を感じ警戒
してしまいます。
尻尾を膨らませて威嚇している時は距離を
保ち刺激しないようにし、走って逃げてし
まった時は無理に追いかけたりしないよう
にしましょう。
匂い
猫は犬程ではありませんが、人間よりは遥
かに鼻が利くので香水やタバコの匂いはご
法度です。
特に柑橘系の匂いは猫の最も嫌いな匂いな
ので注意しましょう。
目線
野良猫に近づく時は警戒心を出来るだけ解
いてもらうために、姿勢を低くし猫と目線
を合わせます。
ただし
猫は狩猟本能のある動物で、目を逸らさず
合わせ続けると敵意があるとみなされ嫌わ
れてしまいます。
point!
目線を合わせるだけで見つめすぎないよう
にして下さいね。
餌付け
猫に餌をやり、敵ではない事を覚えてもら
います。※注意するのは餌を持って追いかけ
てはいけません。
餌を置いたら少し距離をとり、その距離感
を徐々に縮めていき猫から近づいてくるの
を待ちます。
【野良猫】近所のあのネコとなんとかして仲良くなる方法
捕まえ方
おもちゃを使う
捕獲する際、レーザーポインターや猫じゃら
し型のおもちゃを使い、キャリーの中におび
き寄せます。
この時、猫が興奮して暴れても破損しないよ
うな丈夫なキャリーを使用しましょう。
ファスナーで開閉するタイプの物は、暴れる
うちに少しずつ出口が開き逃げ出す恐れがあ
るので注意します。
1度逃げてしまうと今まで以上に警戒してし
まうので捕獲が難しくなってしまいます。
餌を使う
おもちゃを使っておびき寄せる時と同じく、
キャリーの中に猫の餌や好物のおやつを置い
ておびき寄せます。
猫がキャリーの中に入ったら静かに素早く
出入り口を閉めます。
だまし討ち
猫がある程度懐いてくれたら、足元にじゃれ
て近づいてきたタイミングで抱き上げ、キャ
リーの中に入れます。
この時、頭から入れようとすると恐怖心から
激しく抵抗する事があるので、必ずお尻から
入れてあげましょう。
捕獲後
キャリーの中に猫を入れる事に成功したら、
動物病院に連れていきます。
猫は捕獲され、移送されると狭くて窮屈な
場所に隠れたがりますので、キャリーに布
を被せて薄暗くしてあげると落ち着いてく
れますよ。
野良猫はほぼ100%の確率で何かしらの病
気やウイルス、回虫などに感染しています
ので、必ず動物病院に連れて行って下さい。
病気
・回虫
ほとんどの野良猫は体内に寄生虫を持って
います。不衛生な餌を食べたり、親から子
へ感染してしまったりし、治療せずにいる
と下痢や便秘、脱水など猫にとっては命取
りな症状がでます。
また、人間に感染するおそれもあるので注
意が必要です。
・ダニ・ノミ
外で生活している動物にはダニ・ノミが付
きやすいですが、注意深く観察すれば目視
出来るので、早めに駆除します。
またそれらは人間の血液も吸うため、ノミ
除去剤を使用し根絶させましょう。
・猫エイズ
体液の接触感染や母子感染などで、猫から
猫へ移る免疫不全の病気です。
人間に移る事はありませんが、治療せずに
いると癌など重篤な病気を引き起こすので、
検査してもらいましょう。
注意点
・野良猫を捕まえて病院で適切な処置を受け
させた後イエネコに出来ればよいですが、
やむ追えず再び解放する場合は元の生息地に
放します。
猫は環境の変化に弱く、新しい環境に順応す
るには時間がかかるため、見知らぬ場所に放
されると死んでしまいます。
・致死率100%という恐ろしい人獣共通感染
病である狂犬病は、犬だけではなく全ての哺
乳類に感染し無論その中に猫も入っていま
す。野良猫に噛まれた場合は必ず病院を受診
しましょう。
・猫は犬と違い首輪の装着義務がありませ
ん。野良猫と思い保護したが、実は放し飼い
にされている、又は脱走した迷い猫の可能性
もあります。
迷い猫の場合は飼い主が探している可能性も
ありますので、念のため動物病院や動物保護
センター、警察に保護した届け出を出してお
きましょう。
まとめ
✽ 無理に近づいたり急な動作をせず、猫
に目線を合わせる。
✽ 視線を合わせ続けると嫌われるので、
見つめすぎに注意。
✽ おもちゃや餌を使いキャリーの中にお
びき寄せる。
✽ 抱き上げてキャリーの中に入れる時は
お尻側から入れる。
✽ 野良猫は病気や回虫に感染している可
能性が高いので、必ず動物病院に連れていく。