全身をフワフワの毛で覆われたうさぎは、
愛くるしさと親しみやすさからペットとして
大人気の小型獣です。
ただ、その可愛らしい外見とは裏腹に、ネズミ
と同じく伸び続ける前歯を持つので噛み癖がつ
きやすく、感電事故や家具の破損などが起きる
事があります。
しかしうさぎは頭が良いので噛み癖やトイレ、
抱っこなどをしつける事ができ、自分の名前を
憶えて呼ばれたら走って駆け寄って来てくれる
事もある賢い動物です。
そこで今回うさぎの
- しつけの考え方
- ほめ方、叱り方
- 基本的なしつけ
- 注意点
などをご紹介します。
しつけの考え方
うさぎは小さいうちからしつけると
きちんと覚えてくれますが、警戒心が強く非常
に臆病な動物なので、叩いたり大声で怒鳴りつ
けてしまっては心を閉ざし何を言っても聞いて
くれない状態になってしまいます。
人間に従わせようとはせず、うさぎ自身が自発
的に行動する様に仕向けるのが上手なしつけ方
です。
猫と同程度の1歳半～2歳程の知能を持ち、人の
いう事を多少理解する事が出来るので1回で覚え
られなくても根気よく言い聞かせる事が大切です。
またしつけ方法の基本である「ほめる」「しかる」
が出来る様に、普段から撫でられる事に慣れさせ
ておく必要があります。
まずは名前を毎日呼んで覚えさせ、焦らず優しく
歩み寄って信頼関係を築いて下さいね。
ほめ方、叱り方
ほめ方
良い事が出来たら、優しく名前を呼びながら撫
でてあげます。うさぎは視力が良くないので、
かがんでうさぎと近い目線になりましょう。
またご褒美のおやつを与えるのも効果的です。
しかしその場合おやつを特別な物と分からせる
為、しつけの際のみ与えます。
褒める時は良い事をした直後に行いましょう。
叱り方
うさぎは怒りや警戒時の意思表示として、後ろ
足で床を叩き音を出します。そこでいけない事
をした時は、手や足で床を叩き大きな音を出し
て飼育者の怒りを伝えます。
叱る際は行為を行ったその場ですぐに行わなけ
れば、時間が経つと理解できず「今、何もして
いないのにいじめられた」と思ってしまいます。
基本的なしつけ
トイレ
うさぎの便はコロコロとして匂いもさほど強く
ありませんが、尿は独特の強い匂いを発します。
トイレをしつけないと家中の至る所で尿をまき
散らすので、トイレトレーニングだけはしてお
く事をおススメします。
うさぎは寝床から離れた一定の場所に排泄を
する習性があるので、ゲージ内の適当な場所
にトイレを設置しそこに尿の匂いを染み込ま
せたトイレ砂などを置きます。
トイレの匂いを嗅がせ「トイレはここだよ」
と話しかけて座らせます。この行動を覚えて
くれるまで毎日繰り返し、成功した時はすぐ
さま褒めてあげましょう。
point !
毎日のトイレ掃除の際、匂いが消えてしまわ
ない様に綺麗にしすぎない事がポイントです。
逆にトイレ以外に匂いが付くと混乱してしま
うので、他の場所で排泄した時は徹底的に匂
いを取り、布製品は即洗濯しましょう。
うさぎの尿はアルカリ性なので、お酢などの
酸性の物で中和するのも臭い消しに効果的です。
噛み癖
うさぎはネズミ同様一生伸び続ける歯を持つ
ので、本能的に硬い物をかじって歯の長さを
調節しています。
その為完全にかじるのをやめさせるのは不可
能ですが、飼育者や危険な電気配線、家具な
どは、かじるのをやめさせなければなりません。
自由にかじれる玩具等を用意し、電気配線や
家具はカバーやガードを取り付けます。
飼育者の手を噛む場合は
驚かせたり興奮させたりすると余計に噛むので、
首を押さえてうさぎの頭の上に飼育者の顎を置
き暫くそのままにしておきます。
こうする事で上下関係を確認させ、飼育者がウ
サギよりも上だと教えます。
遊んでいる時などに噛まれた場合は
サッと距離をとり遊びを中断し、「噛む＝遊ん
でもらえない」と教えます。
爪切りをしている最中に噛まれた場合は
無視して爪切りを続け、噛んでも都合の良い状
況にはならないと教えましょう。
抱っこ
うさぎは警戒心が強く非常に臆病な生き物なので、
信頼関係がなければ抱っこする事は出来ません。
野生下において体が宙に浮くという状況は天敵
である肉食獣に捕食された時なので、うさぎに
とって抱っこはとても不安なものなのです。
しかし抱っこに慣れてもらうと、動物病院を受
診する際やグルーミング、日々の健康チェック
に役立つので、ぜひ練習してみましょう。
うさぎは縄張り意識が強いので縄張りの外に出
た時に抱っこに挑戦し、成功したらご褒美を与
えます。
暴れた場合は「暴れる＝離してもらえる」と勘
違いさせないように、目隠しをして優しく声を
掛けながら撫でてあげます。
しかし嫌がるのを無理やり続けると嫌われてし
まうので、最初は数秒から始めてみましょう。
うさぎのしつけ？おしっこに悩まされない、うさぎと生活のセッティング
注意点
叱る時は名前を呼ばない様にします。
「名前を呼ばれる＝叱られる」と覚えてしまい、名前に恐怖心を抱いてしまいます。
褒める際に、おやつの与え過ぎに注意しましょう。
与え過ぎるとおかわりを覚えてしまい、ご褒美の効果が無くなってしまいます。
うさぎをしつけるのに、絶対に暴力を振るってはいけません。
うさぎは忘れっぽい所がありますが、恐怖の出来事はしっかり記憶してしまうので心を閉ざし、しつけがさらに困難になります。
うさぎの知能は猫程度で、犬程は覚えられない為しつけは毎日根気よく行います。
1日しつけをしないだけでも、すぐに忘れてしまう事があるので注意しましょう。
オスのうさぎは、発情期に至る所で尿をして臭いを付けます。
去勢手術をしていない場合は仕方のない事だと諦めて、尿を拭き取り続けます。
まとめ
- ✤ 叩いたり怒鳴りつけてはいけない。
- ✤ 普段から撫でられるのに慣れさせておく。
- ✤ しつけは行為のすぐ直後に行う。
- ✤ トイレは綺麗に掃除しすぎず、多少匂いを残
しておく。 - ✤ 噛んでも良い玩具を用意し、危険な物にはカ
バーを付ける。 - ✤ 1回数秒から抱っこの練習をする。
うさぎの関連記事
