枝豆とは熟す前の青い実の大豆を収穫し
たもので、緑黄色野菜の一種です。
枝豆という植物が個別に存在する訳では
ありませんが、枝豆として収穫するのに
適した品種はおよそ400種類以上あると
言われています。
また、畑の肉と呼ばれる大豆と緑黄色野
菜の成分を併せ持ち、その栄養価の高さ
から大変注目されている食品の一つです。
たんぱく質をはじめビタミン・ミネラル
、葉酸、食物繊維が豊富に含まれ健康・
美容up効果が期待できますよ。
今回そんな枝豆の
- 植え付け
- 水やり、肥料
- 土寄せ
- 剪定
- 収穫
- 注意する病気や害虫
などをご紹介します。
植え付け
種植え
[用意する物]
- 種
- セルトレイ
- 野菜用培養土
枝豆の種まき適期は4月下旬~6月中旬です。
- セルトレイに市販の野菜用培養土を入れ、
1つの植穴に対し2粒の種を指で押し込む
ように植えたら軽く覆土し、たっぷりと
水やりをして発芽を待ちます。 - 種まきから約1週間~10日程で発芽し、
さらに1週間程たつと本葉が生えますの
で生育の良い芽を残して間引き、本葉が
2~3枚育ったら定植します。
苗植え
・地植え
[用意する物]
- 苗
- 苦土石灰
- 堆肥
- 緩効性化成肥料
- マルチフィルム
苗植えの適期は5月下旬~7月中旬です。
枝豆は連作を嫌うので、過去2~3年の間
に枝豆を栽培した事のない場所を選び、
植え付けの2週間前に土作りを始めます。
連作障害の詳細はこちらの記事をご覧下さい。
土を良く耕し、苦土石灰を混ぜこんで1週
間寝かせ、植え付け1週間前になったら堆
肥と緩効性化成肥料を混ぜこみ、高さ10㎝、
幅60㎝程の畝を作りマルチフィルムを被せ
て1週間寝かせます。
土作りが完了したら、株間20~30㎝空け
て苗より少し大きめの穴を掘りあらかじめ
土に水をしみこませておきます。
子葉近くまで土がくるように植えつけた
ら、たっぷりと水やりをしましょう。
・鉢植え
[用意する物]
- 苗
- 鉢
- 野菜用培養土
- 鉢底石又は軽石
8号鉢に1株、65㎝プランターに2株を目
安に植えつけます。
植え付けの適期である5月下旬~7月中旬、
鉢に鉢底石又は軽石を敷き、市販の野菜
用培養土を入れます。
土にあらかじめ水を染み込ませておき、
複数株植えつける際は株間30㎝程空け
植え付け、たっぷりと水やりをします。
日当たり・風通しの良い場所で管理し
ましょう。
枝豆を植える(枝豆の育て方)
水やり・肥料
水やり
枝豆は根を浅く張るので乾燥に弱く、開花
から収穫の時期に水切れをおこすと実が付
かなくなる事がありますので、鉢植えの場
合は土の表面が乾いたらしっかりと水やり
をします。
ただし、植え付け直後は水をあげすぎると
根腐れをおこしてしまうので、土が湿って
いる間は水やりを控えます。
地植えの場合降雨だけで問題ありませんが、
日照りが続いたときや真夏の乾燥した時な
どは、土の状態を見て朝か夕方に水やりを
します。
肥料
マメ科の植物は空気中にある窒素を取り込
む菌を持っているので、植え付けの際元肥
を土に混ぜこんでおけば追肥の必要はあり
ません。
むしろ肥料を与え過ぎると葉が茂り過ぎて
実の生育不良をおこしてしまいます。
追肥をする場合、開花の頃に固形肥料を少
量与え、その後薄めた液体肥料を2週間に
1回与えます。
土寄せ
地植えの場合は畝の水はけを良くし、根に酸
素を送り根張りを良くするため開花までに2回
土寄せを行います。
1回目は草丈が10㎝程に育った頃、畝間を軽く
耕し子葉が隠れる程度株元に土寄せをします。
2回目は草丈が20~30㎝に育ったら、畝間を
軽く耕し初生葉が隠れる程度株元に土寄せを
します。
剪定
草丈約30㎝、本葉が5~6枚に育ったらわき
芽の成長を促すため摘心します。
こうする事で伸びたわき芽から次々花が咲き、
実が沢山収穫出来ますよ。
収穫
開花から40~50日たって実が膨らんで来たら
収穫出来ます。
枝豆の収穫期は3日ととても短いので遅れない
よう豆が柔らかいうちにハサミで切るか、株ご
と引き抜いて収穫します。
また、この時収穫せずに枯れるまで待ち、葉も
茎も完全に乾燥すれば大豆として収穫出来ます。
注意する病気や害虫
病気
・萎凋病
高温の時期に発生しやすいカビの一種で、
初期症状として地表付近の葉が黄色く変色
し、日中は葉が萎れ、夜になると元に戻る
という状態を繰り返します。
次第に生育は悪くなり最終的には株全体が
枯死してしまいます。1度感染すると治療
困難なうえ土壌感染するため、他の植物に
次々と伝染してしまう恐れがあります。
発病した株は抜き取り焼却処分し、その場
所では数年間植物を栽培するのを控えましょう。
・立枯れ病
4月~11月に発生する病気で、発症すると急
激に生育が悪くなります。葉や茎に病斑が現
れ、発見が遅れると植物全体に病斑が広がり
立ち枯れ状態になります。
土壌で繁殖するのを防ぐため、感染した株は
抜き取り処分し、土壌消毒をします。
害虫
・シロイチモジマダラメイガ
体長約1.5㎝程の蛾の幼虫で、マメ科植物の
最重要害虫として知られています。
春から秋にかけて3~4回発生を繰り返し、
幼虫が莢の中に潜り込み豆を食害します。
また成虫は体長1㎝程で、淡褐色の体色から
飛来してもあまり目立たず、よく見かけるよ
うになるころには大量発生しているという可
能性もあります。
防虫ネットを張り成虫に産卵されるのを阻害
し、薬剤を散布し駆除しましょう。
・イチモンジカメムシ
体長9~11mm程で、成虫・幼虫共に植物の
栄養を吸い取って、実の変形・腐敗をおこし
ます。
害虫発生の原因となる雑草はこまめに除去し、
防虫ネットで飛来を阻止します。
また、発生してしまった場合は薬剤を散布し
駆除しましょう。
まとめ
✽ 枝豆は連作を嫌うので、過去2~3年の間に
枝豆を栽培した事のない場所に植え付ける。
✽ 開花から収穫の時期は水切れしないように
注意する。
✽ 植え付けの際元肥を土に混ぜこんでおけば
追肥の必要はない。
✽ 地植えの場合は、開花までに2回土寄せをする。
✽ 収穫量を増やすため、本葉が5~6枚に
育ったら摘心する。
✽ 枝豆の収穫期は短いので、豆が柔らかいう
ちに収穫する。