過眠症と言う病気をご存知ですか?
なかなか眠りにつくことができない不眠症は
よく知られていますが、日中にも突然眠りに陥ってしまう
過眠症は、実は日本人にとても多い病気なのです。
原因や対策、治療法など、過眠症について
ご紹介していきます。
過眠症とは
過眠症は睡眠障害の一種で、
夜間に十分な睡眠をとっているにも関わらず、
日中に激しい眠気に襲われ、
眠りに落ちてしまうという病気です。
時間や場所にかかわりなく、時には会話の途中でも
パタリと眠りに陥ってしまうようなこともあります。
10~20代という若い年代に発症しやすい傾向があります。
過眠症は症状によって3つに分類されます。
・居眠りに陥る時間が
10~20分程度と比較的短い「ナルコレプシー」
・1時間以上の非常に長い居眠りに陥ってしまう
「突発性過眠症」
・1日の大半を眠って過ごす日が数日間続いた後に
普通の睡眠の日々に戻り、数ヶ月をあけて
また強い眠気に襲われる時期がくるということが
繰り返される「反復性過眠症」
これらをまとめて過眠症と呼びます。
原因は?
最も研究の進んでいるナルコレプシーは
特定の遺伝子とオレキシンという脳内物質が関係していることが
解明されていますが、過眠症の根本的な原因は現段階では
はっきりとしていません。
一般的には夜間の睡眠に何らかの問題があること、
睡眠の質が低く体内のリズムが乱れていることが
過眠症に繋がると考えられています。
チェック方法
自分はもしかしたら過眠症かも?
思い当たる方は病院で診察を受ける前に、
まずはセルフチェックをしてみましょう。
こちらの記事に
チェック方法を詳しく記載してありますのでご参照ください。
ならないための対策は?
普段から規則正しく、質の良い睡眠をとることが
過眠症の対策になります。
起床時間を每日一定にし、
体内リズムを整えることが大切です。
朝しっかり起きて、太陽の光を浴びることでズレの生じた
体内時計がリセットされると言われています。
質のよい睡眠をとるためには
- 寝る前にパソコンや携帯電話を見ないこと
- カフェインを摂取しない
- 部屋を暗くして寝ること
などが有効です。
質の良い睡眠をとるためには
睡眠前の脳への刺激を避け、
リラックスした状態を作ることが大切。
これらを心がけることで
過眠症になりにくい生活リズムを作ることができます。
治療方法は?
根本原因のわかっていない過眠症は
薬物による対処療法がメインの治療方法になります。
夜間に規則正しい睡眠をとることと
日中に昼寝をすることである程度日中の眠気を軽減し、
さらに
眠気を覚ますための薬剤を服用するという対処になります。
反復性過眠症に関しては
睡眠が長くなる時期が来ることを予防するための
薬剤を服用します。
いずれの過眠症も年齢が上がるにつれて
症状がなくなっていくことが多いので、
対処療法で対策をしつつ
年齢と共に快方へ向かうのを待つという形になります。
かつて過眠症が認知されていなかった時代には
「怠け病」と揶揄されていました。
ストレスも過眠症を悪化させる一因になる可能性があるので、
周囲の理解を得た上で治療を行うことが大切ですね。