スポーツ中によく起こることが多い肉離れ、
筋肉の一部が断裂した状態のことで、ふくら
はぎの内側や太ももによく生じます。
筋肉の伸び縮みに筋繊維が対応できないと、
筋肉が断裂して肉離れが起こります。
肉離れになると通常の歩行も困難になります
が、どのような治療や予防が必要なのでしょ
うか?
それでは肉離れとはどんな症状?治療と予防
方法を合わせて見ていきましょう。
肉離れの症状
肉離れとは筋肉の部分断裂のことで、筋肉が
急激に収縮することで生じます。
主にふくらはぎ、大腿四頭筋(大腿全面)、
ハムストリング(大腿後面)に部分断裂を起
こし安いです。
下肢の筋肉は特に肉離れを起こしやすいです
が、上肢や腹筋にも起こる可能性はあります。
肉離れが起こると、その瞬間に”ブチッ”、
”バチッ”といった筋肉が断裂する音が聞
こえることがあります。
ふくらはぎや太ももに断裂が生じると、その
後足を曲げ伸ばししたり、体重をかけること
で痛みが強くなります。
肉離れを起こすと、断裂した部分が凹んでい
たり、内出血を起こしていたりと見た目にも
わかることもあります。
肉離れの症状の度合いによっては、軽いスト
レッチすらも痛みを感じます。
♦ ストレッチした時の痛み度合いで、肉離れ
の重症度を判断してみましょう。
ふくらはぎ
立った状態でふくらはぎをストレッチします。
軽症の場合:ストレッチできるがやや痛い。
中等症の場合:膝を曲げて入ればストレッチ
の痛みが軽い。
重症の場合:膝を曲げた状態でのストレッチ
が痛い。爪先立ちができない。
大腿四頭筋(大腿全面)
うつ伏せになり膝から下を曲げ伸ばしします。
または誰かに曲げ伸ばししてもらいます。
重症度の具合によって曲がる足の角度は以下
の通りです。
軽症の場合:90度〜
中等症の場合:90〜45度
重症の場合:〜45度
ハムストリング(大腿後面)
仰向けになり太ももの付け根から足を上げま
す。または誰かに上げてもらいます。
重症度の具合によって上がる足の角度は以下
の通りです。
軽症の場合:70度〜
中等症の場合:70〜30度
重症の場合:〜30度
肉離れを起こしたときは応急処置として、患
部を冷やす、上に持ち上げる、圧迫するとい
った処置を行い、これ以上重症化しないよう
に負担を減らしてあげましょう。
肉離れの予防と治療方法
肉離れの予防策として、マッサージやストレ
ッチはとても有効です。
筋肉が硬い状態だと、筋肉の収縮にうまく適
応することができずに断裂が生じやすいので、
スポーツ前には必ず筋肉をよくほぐすように
しましょう。
♦ 肉離れを起こしてしまったら、重症度によっ
て治療方法は変わりますので、お医者様の診
断を元に対処してください。
病院に行くと筋肉の損傷具合を確認するため
に、超音波検査やMRI検査を行います。
筋肉が損傷している箇所や出血の有無の状態
を元に重症度が判断されますので、検査後の
診断で、安静にする、湿布や塗り薬、内服薬
など、適切な処置を行いましょう。
肉離れが完治してスポーツを再開するときは、
ストレッチをした時の痛み具合をよく観察し
てから再開してください。
ストレッチをしてみて痛みがないこと、通常
のストレッチのように伸ばされている感覚が
あれば問題ありません。
決して無理はせず、まだ違和感が残っている
のにジャンプやダッシュなど、負担がかかる
ことは避けるようにしましょう。
重症度によっては、湿布、塗り薬、内服薬が
用いられますが、肉離れは基本的に安静にし
ていると自然治癒していきます。
肉離れを起こした箇所がさらに悪化しないよ
うに、無理はしないようにしましょう。
運動前にはストレッチを必ず行うこと、マッ
サージやストレッチで筋肉をほぐすことを心
がけるようにして、まずは肉離れを起こさな
いように予防に力を入れてくださいね。