東日本ではあまり馴染みのないベラ、熱帯魚
のような鮮やかな見た目が特徴的な魚です。
ベラ科の魚は増えていて、アカササノハベラ、
アカホシキツネベラ、イラ、オトメベラなど、
見た目も大きさも様々です。
釣りをしている人の中では、ベラが釣れると
がっかりする人も多いようですが、ふっくら
とした白身魚で、メニューの幅もとっても広
い魚です。
食べてみると繊維質が少なく柔らかい白身魚、
クセもなく淡白なので、焼き魚、煮つけ、刺
身、唐揚げにと美味しくいただくことができ
ます。
それではベラの美味しい食べ方は?調理法や
食べる時のポイントをご紹介します。
ベラってどんな魚?
ベラの生態はとても面白く、最初は全てのベ
ラがメスとして成長し、その後オスに変わっ
ていく不思議な魚です。
メスを巡ってオスは縄張り争いをしますが、
このとき体が小さいオスは戦いに負けてしま
います。
自分の子孫を残すため、体が小さいときはメ
スとして生き繁殖を行い、体が大きくなった
らオスとして生きるそうです。
他にもハタ科やハゼ科の魚も同じような生態
のです。
見た目はオスは全体に緑っぽく黒いスジが入
っていて、メスは全体が赤っぽく黒い縦縞が
入っています。
ベラの美味しい食べ方は?
漁師料理では、ベラを素焼きにして生姜醤油
でいただくのが一番美味しい食べ方だそうで
す。
シンプルで豪快な漁師メニューは、新鮮なベ
ラが手に入ったら家庭でも真似してみたい食
べ方ですよね。
他にも家庭でも簡単に食べられるベラの食べ
方をご紹介します。
ベラのお刺身
夏に獲れるベラは脂がのっていて甘みがある
ので、刺身で食べるのがオススメです。
ベラの表面はヌメリが強いので、塩をたっぷ
り振り、揉んでヌメリを落とします。
その後、流水でしっかりとヌメリを洗って取
り除きましょう。
ヌメリが残っていると皮を引くのが難しいの
で、しっかりとヌメリを取ってから捌くのが
美味しくいただくコツです。
わさび醤油や島唐辛子と一緒に食べると美味
しいですよ。
白くてキレイな身は握りにしても最高、コリ
コリとしてふっくらとした身を味わうことが
できます。
ベラの塩焼き
ベラの表面はぬめりがありますが特に臭みも
ないので、塩焼きはベラの定番メニューです。
内臓を取り除き、流水でキレイに洗います。
塩を多めに振って、皮目をこんがりと焼きま
す。
塩焼きにするときは、メスよりもオスの方が
大きくて食べやすいのでオススメです。
ベラの唐揚げ
塩焼きとは逆に、唐揚げには小ぶりなメスが
向いています。
一尾丸ごと唐揚げにして、ベラを丸ごといた
だきます。
素揚げにしているので、頭も骨も余すことな
くいただくことができますよ。
カルシウムも豊富に摂取できるので、育ち盛
りの小さな子供にもたくさん食べてもらいた
いですね。
ベラのムニエル、バター醤油味
ベラのウロコをそぎ落とします。
頭と内臓を取り除き、流水でキレイに洗いま
す。
ベラを三枚おろしにし、塩コショウ、小麦粉
を満遍なく振ります。
フライパンに油をひき、皮目から先に焼き始
め、こんがりと焼き色をつけます。
身にしっかりと火が通ったらバターを落とし、
醤油をフライパンの端からひと回しします。
焦げた醤油とバターの香りが合わさった、食
欲をそそる一品が出来上がります。
魚は新鮮なうちにいただくのが何よりのご馳
走です。
ベラはヌメリが強い魚なので、バケツに生き
たまま入れておくと水がヌメってしまい、魚
が窒息死してしまいます。
釣ったらすぐに血抜きをし、氷で締めておけ
ば、家に持ち帰ってからも美味しくいただく
ことができますよ。
見た目とは裏腹に美味しくいただくことがで
きるベラ。
釣りに行くと簡単にかかるようなので、釣れ
た際は一度食してみてくださいね。