西日本から南西諸島の河川に生息する
ヌマエビは、十脚目ヌマエビ科に分類される
淡水生のエビです。
アクアリウム水槽にて水槽内の苔や水垢、他の
魚の食べ残し、排泄物を食べる事からタンクメ
イトとして愛され、混泳飼育でのトラブルも少
ないので良き同居人になれます。
しかし
ヌマエビを飼育するには、熱帯魚飼育よりも気
を付けなければならないポイントがいくつかあ
り、誤った飼育環境では数時間で簡単に死んで
しまう事があります。
そこで今回ヌマエビ飼育の
- 用意する物
- 水槽立ち上げ
- ヌマエビの餌
- 日々の管理
- 繁殖
- 注意点
などをご紹介します。
用意する物
水槽
ヌマエビは飼育中勝手に繁殖する事はないの
であまり大きな水槽は必要ありませんが、
個体数に合わないサイズの水槽は水質悪化が
早く、ヌマエビにストレスを与えてしまいます。
エビは水質変化に敏感な生き物なので、30㎝
以上の水槽を選びましょう。また、脱走防止の
為水槽には蓋を付けます。
ろ過装置
エビは水質悪化に弱い他、水底で活動する為
酸欠にも弱いのでしっかり酸素か供給出来る
ろ過装置を選ぶ必要があります。
エアストーン
主に水底で活動する為、エアストーン等を投入
して酸素が水槽の底まで届くようにします。
特に夏場は水温が上がり水中の溶解酸素が少
なくなるので、エアストーン無しでは酸欠に
より全滅する恐れがあります。
底砂
底砂はバクテリアの住処となり水質安定にも
役立ちます。様々な種類の底砂がありますが、
金魚の砂などの砂利でも問題ありません。
水草
ウイローモスなどの水草は格好の隠れ家となり、
柔らかい葉はヌマエビの餌にもなります。
ヒーター
水温が15度を下回ると活動が鈍くなり餌をあ
まり食べなくなるので、ヌマエビ飼育の適温
である20~25度を維持する様にします。
照明
水草育成の為には照明が必要です。
しかし照明を長時間付けると苔が大量に生える
他、水温も上がるので消し忘れに注意します。
水温計
ヌマエビを健康に飼育する為に、水温計の設置
は必須です。
適温である20~25度を維持しましょう。
水槽立ち上げ、導入
水槽立ち上げ
設置したばかりの水槽には、水質を浄化して
くれるバクテリアがまだいません。
その為非常に不安定な環境となりヌマエビを
導入出来る状態ではないので、水槽立ち上げ
と言う作業を行う必要があります。
[水槽立ち上げ方法]
- 水槽や底砂、水槽に設置する器具を水のみ
で良く洗います。 - 水槽に底砂、水草、周辺機器を取り付け、
カルキ抜きをした水を入れます。 - ろ過装置を作動させ、1ヶ月程放置します。
導入
水温合わせ
水槽の立ち上げが完了したら、購入した個体が
入っている袋を未開封のまま水槽に30分程度浮
かべます。
水質合わせ
- 水温合わせが完了したら、袋の水を1/3程捨
てて水槽の水を入れ約15分待ちます。 - 15分経ったら更に袋の水を1/3捨てて水槽の
水を入れます。 - この作業を5~10回繰り返しましょう。
水合わせが済んだら袋の水は捨て、エビのみ
を水槽に移します。
ヌマエビの餌
ヌマエビは雑食性で基本的に何でも食べます
が、餌やりには少々ポイントがあります。
ヌマエビの餌について、
こちらに詳しくまとめたのでご覧ください。
日々の管理
エビなどの甲殻類は水温・水質の変化に弱く、
水替えの際に大きなダメージを受けてしまう
事があります。
水温は慎重に合わせ、少量の水替えを少しず
つ頻繁に行います。脱皮中やその前後は水替え
を控え、1週間に1回1/3程度の水を変えましょう。
夏場など、水温が28度を超える猛暑日が続く
と体調を壊しやすくなります。
しかし急激な水温の低下はヌマエビにとって
致命的なので、冷却ファンなどを使用して水
温をゆっくり下げていきます。
RED BEE SHRIMP 水替えのタイミング編
繁殖
ヌマエビの繁殖には特徴があり、飼育下で気軽
に挑戦する事は出来ません。
またアクアリウム上級者でも失敗する事が多く、
手間と根気が必要になります。
ヌマエビの繁殖法について、
こちらに詳しくまとめたのでご覧ください。
注意点
ヌマエビを含めエビ全般は飼育環境の変化に非常に弱く、水合わせをしないだけでも簡単に死んでしまいます。
わずか1度の水温差でもストレスを感じ体調を崩してしまう事があるので、購入時や水替えの際は慎重に水合わせを行いましょう。
まとめ
- ✤ 水温、水質の変化や酸欠に弱いので、水合わせは
慎重に行う。 - ✤ 水替えは1週間に1回、1/3程度の水を変える。
- ✤ 水温が28度を超えると不調が現れやすいので、冷却
ファン等を使用する。