盆栽や、観葉植物として根強い人気を誇る
ソテツは、南国ムードを演出するインテリ
アとしても活躍します。
ですが、観葉植物を育てるとなると
- 水やりや日々の手入れは？
- 植え替えをしないといけないの？
- 虫がついたりしない？
などの疑問が出てくると思います。
そこで今回は、初めて観葉植物を育てる方
にも解かりやすいソテツの育て方をご紹介
します。
日常の手入れと注意点
置き場所・水やり
ソテツは亜熱帯地方に自生する植物なので、
日当たりが良く、風通しの良い場所を好み
ます。
また乾燥にとても強く、地植えではほとん
ど水やりの必要がありません。
鉢植えの場合も水のやり過ぎによる根腐れ
を防ぐため、土が完全に乾いてから水やり
をし、あまり成長しない冬場は乾かし気味
に管理します。
用土・肥料
水はけの良い土であれば土質を選ばず育て
られ、水はけが悪い時は、1割ほど川砂を
混ぜると良いでしょう。
またソテツは、痩せ地でも良く育つほど生
命力が強いのであまり肥料は必要ではあり
ません。
植え付け時や4～5月頃の成長期に固形肥料
を根元に置いてやれば充分です。
根腐れを起こしてしまった場合
ソテツは生命力が強い植物なので、根腐れ
を起こしてしまっても幹や新芽が生きてい
れば再生することが出来ます。
根腐れした部分をナイフで完全に切り落と
し、葉も全て切り取って、幹と頂頭部の新
芽の部分だけを残します。
2～3日日陰の風通しの良い明るい所で乾か
してから支柱をたて固定し、用土に植えな
おします。
植え付け・植え替え・増やし方
植え付け
用意するものは、苗よりも一回り大きな鉢
と軽石、又は鉢底石必要に応じて腐葉土な
どです。
- まず鉢底に石を入れ、土を鉢の1/3ほど
まで入れて苗を置き、周りを土で固めて
固定します。
水はけが悪いようなら腐葉土をよく混ぜこ
み、排水性を良くしてから植え付けましょう。
- 苗が不安定の場合は支柱をしておくと
良いです。 - 植えつけたソテツは風通しの良い窓辺
で管理します。
植え替え
ソテツの植え替えは頻繁にする必要はなく、
成長に応じて3～5年に一度、気温が充分に
上がる5月～9月に頃におこないます。
check point !
鉢底から根が出てきたり、水もち・水はけが
極端に悪くなってきたら鉢の中の空気が少な
くなり、根が呼吸出来ずに枯れてしまうので、
植え替えの時期です。
大きな鉢に植え替え大きく育てるか、根を少
し減らして同じ大きさの鉢に植え付けの手順
と同様に植え替えます。
増やし方
株分けの時期は、植え付けや植え替え同様、
気温が充分に上がる5月～9月が理想的です。
幹から不定芽とよばれる芽がこぶし大まで
育ったら、植え替えなどと合わせて幹から
芽を切り離し、鉢に植えてまた育てます。
ソテツの育て方・日常管理 種まき経過観察5
病気や害虫
ソテツは病気や害虫に強くあまり心配はいり
ませんが、近年ソテツの新芽を食害する熱帯
アジア原産のクロマダラソテツシジミが国内
で分布を広げ、問題になっています。
また、カイガラムシが発生する事もあるので
注意が必要です。
その他
花を咲かせよう
ソテツは丈夫で手間がかからない観葉植物で
すが、1ｍ大きくなるのに40年以上かかると
言われるほど成長が遅く、育てているという
実感があまりわかない思います。
ですが10年に1度ほどの頻度で6月から10月
に花を咲かせるので、根気よく育てれば、貴
重な開花姿を見られるかもしれません。
また、花が咲くと秋ごろに赤い実をつけます。
実の有毒性
10月頃に赤い実をつけ、種子からはでん粉が
取れることから、原産地の沖縄や奄美諸島で
は飢餓の際に非常食として食べられていたそ
うです。
ですがソテツの実には
有毒な発癌成分のサイカシンという成分が
含まれており、正しい加工処理をせずに食
すると、毒により中毒症状を引き起こし最
悪の場合死に至ることもあります。
ソテツの育て方まとめ
✽ 日当たり・風通しの良い、乾燥した所で育てる。
✽ 水は土が乾燥してきたらあげる。肥料はあまり
必要ではない。
✽ 植え替えは3～5年に一度。
✽ 病気や害虫に強いが、クロマダラソテツシジミ
やカイガラムシには注意
✽ 10年に一度花が咲く
✽ 発癌成分を含む有毒な実をつける