みなさん買ってきた肉を調理する前に洗いま
すか?洗いませんか?
肉から赤いドリップが出ていると、衛生的に
みて洗った方がいいのかどうか迷ってしまい
ますよね。
海外では肉を洗う方が一般的だそうですが、
洗うか洗わないかでどのような違いがあるの
でしょうか?
それでは肉を洗うのはなぜ?どんな場合に洗
った方がいいのかをご紹介します。
【肉は洗う?洗わない?】
日本では肉を洗わずに調理する人が多いと思
いますが、それは日本の衛生面がしっかりと
している証拠です。
海外では肉を洗う国もありますが、やはり環
境面が大きく関係しているのだと思います。
海外生活をしていると、よく屋外で売られて
いる肉や魚を見かけますが、逆にその日にさ
ばいたものや獲ってきたものばかりなので、
以外にも肉や魚自体は新鮮で身も柔らかく美
味しいです。
現地の人はスーパーマーケットよりも、屋外
のマーケットで新鮮な食材を買うのも主流で
す。
ですが排気ガスや砂埃が舞う屋外で売られて
いるものなので、食材を洗う人が多いのでは
ないでしょうか。
肉には菌がたくさんいそう・・・食中毒が心
配・・・と洗う人もいると思いますが、肉の
表面を水で洗っただけでは、菌は死滅しませ
ん。
また菌が生息しているのは、肉の表面だけで
なく、内側にも生息しています。
確かに食中毒の原因となる菌は存在していま
すが、その場合は水で洗うのではなく、しっ
かりと加熱することが大切です。
お肉はカットされた状態で売られていますが、
カットした断面からはドリップが出てきます。
これは肉の旨み成分なので、カットした
肉を水で洗ってしまうと、旨みまで一緒に流
れてしまいます。
また肉の表面は凸凹しているので、そこに水
が溜まり水っぽくなってしまいます。
【肉を洗うのはどんなとき?】
肉の表面に大量のドリップが出ていたり、赤
黒い血がついていると、つい洗いたくなりま
すよね。
そんな時は、流水でさっと洗う程度にして、
キッチンペーパーなどでしっかり水気をふき
取ってください。
ですが肉から多少のドリップが出てしまうの
は致し方ないことなので、あまり気にせずに
そのまま調理に使っても問題ありません。
それよりも、できるだけ新鮮な肉を買うこと、
買ってきた肉はすぐに使うか、使わないなら
新鮮なうちに冷凍保存するなどして、新鮮な
状態で食べることが大切です。
食中毒などが心配な場合は、肉を切ったあと
の、まな板や包丁などの調理器具を清潔に保
つようにしましょう。
このとき注意してほしいのが、お湯ではなく
水で洗い流すようにすることです。
血液全体の約45%が細胞成分(赤血球、白
血球、血小板)で、残りの約55%が血漿成
分(プラズマと呼ばれる液体成分)です。
赤血球にはヘモグロビンと呼ばれるたんぱく
質、血漿成分にも約7~9%のタンパク質が
含まれています。
タンパク質はお湯をかけると凝固してしまう
性質があるので、お湯で洗ってしまうと逆に、
まな板についた肉の血の汚れが落ちにくくな
ってしまいます。
これは衣類に付いた血液の汚れも同じで、女
性なら生理中に下着やベッドカバーを汚して
しまった経験があると思いますが、この衣類
に付いた血液の汚れを落とす場合も、タンパ
ク質が固まってしまわないように、お湯では
なく水を使います。
まな板の汚れを落とす時は、まず水で洗い流
してから洗剤できれいに洗ってください。
熱湯消毒をするなら、汚れがきれいに落ちて
から行うようにしましょう。
肉を洗うか洗わないかは、環境や人によって
違いがあるので、どれが正解とは言い難いで
すが、日本で売られている肉類であれば、衛
生面もしっかりとしているので、洗わずに調
理しても問題ないでしょう。
調理器具の衛生面や、加熱処理など調理面に
気をつけてみてくださいね。