睡眠は脳を成長させたり
発達させたりするのに不可欠なもので、
成長期の子どもに睡眠障害がある場合
言語能力や身体能力が乏しくなったり
コミュニケーション障害が現れることがあります。
「睡眠異常かな?」と思った場合は、
早めに検査を受けて治療を始めましょう。
子どもは自分の力で睡眠障害を改善できません。
子どもの睡眠障害の治療には
大人の協力が不可欠です。
睡眠障害とは?
規則正しい睡眠は
身体や心の疲れを回復する効果の他に、
記憶を定着させる効果や
免疫機能を強化する効果があります。
睡眠障害とは睡眠に問題がある状態で、
睡眠障害になると
日常生活や社会生活に支障をきたします。
更に睡眠障害の症状が悪化すると
生活習慣病やうつ病になりやすくなってしまいます。
睡眠障害には
不眠症や過眠症など患者自身が自覚できる症状と、
寝言・いびき・歯ぎしりなど
周囲が指摘する症状があります。
「睡眠障害ではないか?」と不安になったら
自分で自覚していることと、人から指摘されたことを把握し、
専門医の診察を受け、正しい診断をしてもらいましょう。
正しい診断が適切な治療に繋がります。
(関連記事:睡眠障害とは?現れる症状の種類を紹介!!)
睡眠障害の子供に現れる症状
子どもで多くみられる症状は「泣いて起きる」です。
生まれてから2歳位までは
夜中に泣いて起きることはよくあり、
普通のことであるため心配はいりませんが
2歳を過ぎても同じような現象があった場合
「睡眠障害」の可能性があります。
厚生労働省の調査によると
子どもの4~5人に1人は
何かしらの睡眠障害に架かっているようです。
2~6歳の子どもの場合、
夜9時に寝て、朝7時頃に目覚め、
昼間に1~2時間の昼寝をするのが
一般的な睡眠サイクルです。
しかし各家庭のライフスタイルによって
子どもの眠る時間は異なるものなので、
眠る時間よりも
1日10時間程度の睡眠がとれていれば問題ありません。
睡眠障害に見られる症状は次の通りです。
- 睡眠時間が9時間以下
- 寝ている間に3回以上起きる(起きると1時間以上覚醒している)
- 激しいいびきをかく
- 日中も泣いてばかりいて期限が悪い
- 日中も頻繁に眠気を訴える
怖い夢を見たといったり(悪夢障害)、
夜中に泣いて起きたり(夜驚症)、
おねしょをしてしまったり(夜尿症)は
睡眠障害によって引き起こされている可能性もあります。
原因
子どもの場合は
睡眠障害の原因は大きく2つに分かれます。
1つは内科的な問題で
アレルギー性鼻炎や喘息などが原因で眠れない、
夜の睡眠の質が低下している場合です。
- 睡眠時間が小間切れになってしまうことで睡眠障害になってしまいます。
- 3~6歳の子どもに現れやすい扁桃腺肥大も睡眠障害の原因になります。
肥大した扁桃腺は放っておいても
自然に小さくなりますが、稀に過度に大きくなり
息をしづらい状態を招くことがあります
(ひどくなると睡眠時無呼吸症候群を引き起こすことも)。
もう1つは夜型生活の影響です。
テレビやゲーム、スマホの画面など
液晶画面の光を長く見つめていると目が冴えてしまい、
夜になっても眠れない状態になってしまいます。
また仕方のないことではありますが、
親の帰宅が遅くなり、遅い時間のご飯や
お風呂は子どもを覚醒してしまい、
夜になっても眠れないということがあります。
治療方法
子どもの睡眠障害の治療は子どもの発達を専門にしている
小児科で行っていることもありますが、
多くの人はどこで治療をやっているか解らないと思いますので
地域の保健センターに相談し紹介してもらうことをおすすめします。
睡眠障害の原因が内科的な問題の場合は
まず根本的な原因を治療します。
睡眠リズムが乱れていることが原因ならば
朝早い時間に大きなライトで強い光を当てて
体を目覚めさせる「高照度光治療」や
眠る前に身体を鎮静化させる「低温サウナ療法」などの
治療法があり、夜型にシフトしてしまった
睡眠サイクルを本来の形に戻すような治療をします。