目を引く美しい体色と、優雅で気品ある体形
が特徴的なベタは、世界中で古くから観賞魚
として親しまれ現在でもその人気が衰える事
はありません。
気性が荒い闘魚としても有名で、水質の悪化
にも比較的強い丈夫な魚として知られていま
すが、1度病気にかかると重症化しやすいと
いう面も持っています。
ではベタの寿命はどれくらいなのでしょうか。
そこで今回ベタの
- 寿命
- 寿命予兆
- 健康チェック
- 主な病気
- 長生きさせるコツ
- 注意点
などをご紹介します。
寿命
一般的にベタの平均寿命は2～3年程ですが、
長生きするものでは5年生きる事もあります。
しかし熱帯魚ショップで販売されているベタ
の多くは成魚で、生後半年程経っている個体
や、中には老魚が混ざっている事もあります。
知らずに老魚を購入してしまった場合、繁殖
出来ないばかりか迎えて直ぐにお別れしなけ
ればならない事になるので注意します。
寿命予兆
寿命が近づいた老魚の特徴は体が痩せて骨ばり、
背骨が曲がる個体もいます。
また若いベタはヒレを活発に伸縮させますが、
老魚はただ開閉を繰り返しているような印象です。
餌の食べ残しが増えてきて、最終的に餌を食べ
なくなったら命が尽きる前兆なので、最期を看
取ってあげましょう。
ベタは目視で老化が分かりやすいので、毎日観
察し変化を見逃さないようにします。
健康チェック
ベタは適切な飼育環境で飼っていると病気に
なりにくい丈夫な魚ですが、1度病気にかかっ
てしまうと治療が難しい事が多く、回復が見込
めない場合もあります。
しかし
病気の早期発見、早期治療は生存率を上げる
のに非常に重要な事なので、日々の健康チェッ
クを行いましょう。
背びれなどの観察
ベタを含め背びれの付いている魚は健康な時
は必ず背びれを立てていますが、調子が悪い
時や病気にかかった時は背びれを畳んでいる
ので、見落とさないようにします。
その他体表に病斑は現れていないか、体が変
形していないか、餌の食い付きは良いかなど
を日々観察します。
主な病気
白点病、コショウ病
ベタに多くみられる病気で、体に小さな虫が
寄生する事が原因となり病斑が現れます。
白点病の場合は目視出来る程の大きさの白い
点が現れますが、コショウ病の病斑は非常に
細かく見つけづらいので、発見した時には手
遅れになっている恐れもあります。
これらの病気に効果的な薬剤はかなり多いので、
発病後は薬浴をしばらく続け完治を目指します。
松かさ病
エロモナス菌という細菌に感染しておこる病気
で体が膨れ上がり鱗が逆立つ、ポップアイ(眼球
突出)などの症状が出ます。
感染力は低いですが、発病すると治療は難しく
回復は困難な為、予防が重要になってきます。
水質悪化が最も疑わしい原因なので、排泄物や
食べ残しはその都度除去し、水槽内の器具やレ
イアウトは清潔に保ちましょう。
ベタ飼育中‼︎#24病気療養中
長生きさせるコツ
飼育魚には通常市販の人工飼料を餌として与
えますが、人工飼料は栄養を考えて作られて
いる為与え過ぎると肥満など人間でいう「生
活習慣病」になってしまう恐れがあるので、
ベタを含め魚は少々粗食気味に育てた方が
長生きすると言われています。
メーカー推奨の目安量よりも少なめに餌やり
を行いましょう。
また、病気は大きく分けて購入した時など外部
から持ち込む場合と、水温・水質の急激な変化
などの飼育環境が原因で発生する事が多いので、
購入の際はきちんと個体を観察し、飼育の際は
過度な水替えを避けて予防します。
注意点
ベタは死を迎えると、ある程度腐敗するまで水面に浮いてきません。
個体の腐敗速度は速く、同時に水槽内の水も急激に腐るので、悪臭を放つ前に処理しましょう。
ベタの死亡原因の1つとして、水槽から飛び出したのに気づかず干からびてしまう事があります。
ベタは非常に活発的で、水面を10㎝以上も跳ねる事も容易です。
飼育の際は必ず蓋付きの水槽を選びましょう。
まとめ
- ✤ 平均寿命は2～3年だが、長生きする個体は5年
生きる事もある。 - ✤ 老魚は痩せて骨ばり、ヒレを力なく開閉するよ
うになる。 - ✤ 健康なベタは背びれを立てているが、弱った個体
は背びれを畳んでいる。 - ✤ 白点病やコショウ病には薬浴が効果的。
- ✤ 松かさ病は治療が困難なので、予防が大切。
- ✤ 粗食気味に育てた方が長生きする。
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